新型コロナウイルス感染症に対する遺伝子ワクチンの臨床試験が、重篤な副作用のため一時中止となったニュースが続いていましたが、抗体治療の臨床試験も続々と同じ状況に陥っています。
先日、ビッグファーマのイーライ・リリーが、新型コロナウイルス感染症に対する中和抗体治療(モノクローナル抗体)の臨床試験で重篤な副作用が出たために、中止したばかりでした(『Eli Lilly pauses trial of its monoclonal antibody to treat coronavirus』CNN, October 14, 2020)。
二期目の当選が確実となったトランプの演技によって、注目を浴びたレジェネロン社(Regeneron Pharmaceuticals)中和抗体(抗体のカクテル)の新型コロナウイルス感染症の重症者に対する投与も、重篤な副作用が出たために臨床試験が中止されたことが発表されました(『Regeneron halts trial of COVID-19 antibody drug in sickest hospitalized patients』THE HILL, 10/30/20)。
もちろん、この重篤な副作用の内容の詳細は発表されていません。
せっかく、トランプが宣伝したのに・・・・・・・
先日の記事でもお伝えしましたが、成人の重症化する人ほど、中和抗体が多いというエビデンスがありました。
ウイルスを中和する抗体が多いほど、重症化するという相関関係があったのです。
これが因果関係に近いのは、抗体には感染を増強させる現象が認められているからです(抗体依存性感染増強(ADE))。
なぜそのような現象が起きるのか?
この遺伝子操作してマウスに作らせた抗体と回復した他人から採取した抗体というタンパク質(異物)のミックスを投与すると、特に糖のエネルギー代謝が低下している人には、ゴミ(異物)処理に失敗して激しい炎症を引き起こすからです。
このレジェネロン社の臨床研究に資金を出している、国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の所長であるアンソニー・ファウチは、「これは、投与するタイミングの問題に過ぎない。ステロイドやレムデシベルも効果があった(ウソです(^_−)−☆)。入院する前の軽い症状の段階で、抗体カクテルを投与すると最も効果を発揮するだろう」という根拠ゼロの発言をしています。
軽い症状から重篤な状態にはなりません。
重症化する人は、普段から心身の調子がすぐれない予備軍(普段から軽い症状が継続している)の人で、新たに毒性物質に暴露すると普段の軽い症状が続くのではなく、すぐに重症化するパターンなのです。
糖のエネルギー代謝が回っている人に毒性物質が作用したときに、一過性に調子を崩すことを「軽い症状」で終わると言うのです。
その場合は、危険な抗体カクテルを注射しなくても、糖(コラーゲン、塩)をしっかり摂取して、ぐっすり眠れば治ります(^_−)−☆。