ガンと感染症の拡大の仕組みは同じということを以前お伝えしました。
いずれも間質(細胞と細胞の間の組織)を溶かして拡大していきます(トラウマの記憶と関係している酵素です(^_-)-☆)。
実際にガンが周囲の組織に感染するかのように、周囲の正常細胞をガン細胞に変化させていきます(J Cell Sci. 2015 Dec 1; 128(23): 4366–4379)。
これを拙著『ガンは安心させてあげなさい』で詳述しました(^^♪。
ガンの発生は、周囲の環境(場)によって決定される。
このがんの発生する場を「キャンサー・フィールド(がんの場)」と名付けました。
最新の研究で、この私の持論を追証する結果が出ています。
実験は、乳がんの肺転移モデルです。
乳がん細胞は、肺組織に転移すると、周囲の正常の肺細胞をガン化(幹細胞化)していったのです(Nature. 2019 Aug;572(7771):603-608)!
今回の実験でも、正常細胞(肺上皮細胞)とガン細胞を混ぜて、ペトリ皿の中で培養すると、正常細胞はガン化することも確認されています。
このようにガンは周囲にあたかも”感染”するかのように、拡大していくのです。
これは、正常細胞の周囲の環境(場)が、がん細胞の放出するシグナルによって変化した、つまりガンの場(キャンサー・フィールド)なったからですね。
がんの増大を食い止めるためには、ガンの場に注目しないといけません。
がんの場を安心・安全の場に変えることで、がんの感染を抑えることが可能になります( Clinical and Translational Oncology 5(8):458-464 )。
場合によっては(糖のエネルギー代謝が高まれば)、がん細胞そのものが、正常細胞に戻るのです(^_-)-☆。
その逆(糖質制限など)を行えば、がんの場がさらに強化されて、がんは全身に転移・増殖していくのです。