高齢出産では、ダウン症の子供が生まれる可能性が高くなるとよく言われています。
ダウン症は成人しても8~9歳の知能に留まるとされています。
そしてその解決法としては、遺伝子カウンセリング・・・・・
最近では、例の遺伝子編集(CRISP)の対象にされる危険性まで出てきました。
さて、ダウン症の知能発達障害は、遺伝の問題ではなく、母体のストレスによって、脳の記憶を司る部位において機能低下(タンパク質合成低下)を招くことが原因であるという最新の研究で明らかにされました(Science. 2019 Nov 15;366(6467):843-849)。
細胞は紫外線などのストレスにさらされると、タンパク質の合成反応である「翻訳」を停止して、細胞活動の負荷を下げることが知られています(Science. 2019 May 3;364(6439):495-499)。
このようなストレスに対して、細胞の正常な営みを停止する反応を「総合的ストレス反応(integrated stress response, ISR)」と呼びます。
これは、一部の正常の機能を停止させてリザーブしたエネルギーをストレス対応に充てるための“苦肉の策”です。
このような総合的ストレス反応(ISR)を引き起こすストレスとして、タンパク質不足、糖不足(低血糖)、感染症などが挙げられています。
放射線なども同じ反応を引き起こします。
このことから、母体の糖のエネルギー代謝を高めれば、胎児に起こる総合的ストレス反応(ISR)を低下させることが可能になることが分かります。
つまり、ダウン症の子供の知能障害を防ぐことができるのです。
今まで遺伝病と言われ続けてきたがん、てんかん、認知症、糖尿病などの慢性病は、実は環境因子からもたらされるものだったことが、ダウン症でも証明されたことになります(^_−)−☆。