アルコールを分解する酵素が弱いと、二日酔いになります。
これは、プーファの過酸化脂質としても発生するアルデヒド(アセトアルデヒド)が、糖のエネルギー代謝がブロックするからです。
アセトアルデヒドもタンパク質、DNA、RNA などに結合して変性させます(Overview: How Is Alcohol Metabolized by the Body? Alcohol Res Health. 2006; 29(4): 245–254)。
このアセトアルデヒトを分解する酵素の働きを増強する物質で、アンチエイジング効果が得られるという最新の研究結果が報告されました(Increased alcohol dehydrogenase 1 activity promotes longevity. Current Biology, online 17 February 2023)。
寿命の研究で用いられる線虫やイーストだけでなく、マウスやヒトでも同様の効果が得られたようです。
この研究では、この酵素が脂肪分解(リポリシス)の過程で放出されるグリセロールやグリセロアルデヒドを分解することで、アンチエイジング効果を発揮するとしています。
グリセロアルデヒドという物質も、タンパク質を変性させて炎症を引き起こします。
このグリセロアルデヒドによる炎症は、糖尿病、心臓血管疾患、肥満などのメタボリック・シンドロームだけでなく、アルツハイマー病、ガンなどの関連が報告されています(TAGE (toxic AGEs) hypothesis in various chronic diseases. Med. Hypotheses. 2004;63:449–452)(Involvement of the TAGE-RAGE system in non-alcoholic steatohepatitis: Novel treatment strategies. World J. Hepatol. 2014;6:880–893)。
お酒を分解する力がある人は、そうでない人と比較すると、お酒の害を減らすことができるだけでなく、アンチエイジング効果もあるということです。
ただし、お酒に強いからといって、飲酒の習慣がある場合は、飲酒していない人よりもアンチエイジングの効果が得られません。
ちなみに、このアルコールを分解する酵素の作用を高める代表的な物質は、糖のエネルギー代謝を高めるビタミンB3(動物性ビタミンB3、NAD+)です(^_−)−☆。