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『なぜ「安全性の試験」は安全といえないのか?』

 

みなさんは、ある薬剤や食品添加物についての安全性のテストということを聞いたことがあるでしょうか?

これは主に動物実験などで、薬物や食品添加物を投与して、その臓器の変化などを確かめたものです。

食品添加物容認派は、この動物実験で毒性がないことをもって添加物を安全、あるいは必要悪とみなしています。

必要悪とは、バクテリアの繁殖や腐敗よりも、添加物のおかげで食中毒にならない方がましという比較論です。

ここで「ちょっと待った!」をかけなければなりません。

安全性を確かめる動物実験では、その一代限りの変化しか見ていません。

しかし、基礎医学シリーズDVD『遺伝子総集編』でお伝えしたように、環境の影響は子々孫々と受け継がれていきます(環境遺伝、epigenetics)。

その典型例はグリホサート。商品名はランドアップです。

最新の研究で、ランドアップに暴露したマウスは、子そして孫の代と下るほど、悪影響が強く出ることが報告されました(Scientific Reports, 2019; 9 (1))。

具体的には、ランドアップに暴露した妊婦マウスは明らかな異常が見つからなかったようですが(本当は見えないだけで影響がある!)、その子供には卵巣、乳腺に異常が認められただけでなく、肥満になりました。

そしてメスの子マウスでは1/3以上が不妊。

さらにその孫では、オスで前立腺の異常(暴露なしの孫より3倍!)、メスで腎臓の異常(暴露なしの孫より3倍!)も認められたのです。

孫マウスはオスとメスいずれも肥満率(2/5以上)が子マウス世代より高まりました。

すでにランドアップはリンパ腫(non-Hodgkin lymphoma)を41%増加させることやランドアップを撒いた土地に近接している住民は、パーキンソン病で早死にすることも報告されています。

ランドアップを撒いた土地に近接しているとハチミツも危険だということですね。

このように薬剤、農薬、消毒薬、ジェット機の燃料、ビスフェノールA(プラスティック)や食品添加物の毒性の影響というのは、世代が下るにつれてシビアに表れます。

実験室の1代限りの毒性実験では、安全性の評価は不十分なのです。

この毒性物質の性質から、なぜ現代のミレニアル世代が若くしてがん、うつ病、脳梗塞や心筋梗塞が起こるのかが見えてきます。

安価な添加物を大量にまぶした人工食品を大衆に売りつける時代はもう終わっていることを悟ってほしいですね(^○^)。

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