『薬理学も根本的見直しが必要!』

 

みなさんは、SSRIと呼ばれるセロトニンを増やす抗うつ剤が妊婦さんにも投与されていることをご存知でしょうか?

胎児に対する影響がないとされ、産後うつの防止のためにも、妊娠第3期以前までは妊娠中も服用しています。妊娠後期では、抗うつ剤の投与量を減らすか、中止するように勧告はされているようですが・・・・・。

(産後うつには、「保護ホルモン」と私が命名した物質が特効薬でした(#^.^#)

SSRIは、胎盤を通過しますし、母乳中にも認められます。

本当に妊婦がSSRIを服用して安全なのでしょうか?

今回、ずばりSSRIと呼ばれるセロトニンを増やす抗うつ剤と自閉症の関係を調べたマウスの実験が報告されました(Mol Brain. 2019 Apr 1;12(1):29)。

妊婦マウスにプロザック(fluoxetine)という抗うつ剤(SSRI)を投与すると、子供に自閉症に関連する行動が認められました。

そして、プロザック(fluoxetine)の効果を打ち消す薬剤を投与すると、自閉症様行動がなくなったのです。

因果関係が限りなく近くなっていますね(^_-)-☆。

自閉症とセロトニンの関係は、すでに健康常識パラダイムシフトシリーズDVD『ホルモンの真実3』で詳しくお伝えしてきたので、当然の結果と受け止めたのですが・・・

さらに驚くことに・・・・

プロザック(セロトニンを増やす)は、5-HT2Aというセロトニン受容体を増加させることが分かりました!

今までの薬理学の基本では、プロザックのようなセロトニン作動薬を慢性投与すると、5-HT2Aのようなセロトニン受容体は減っていきます。

ある作用を持つ物質を慢性投与すると、それに結合して作用を示す物質(薬理学では受容体と呼んでいるが、そのようなものは実際ない)が減少するという仮説です。

これを「ダウンレギュレーション(down regulation)」といい、薬効がなくなってくる一つのメカニズムとされてきました。

ところが、実際はその逆が起こっていたのです!

ある作用のある物質を慢性投与すると、逆にそれに結合して作用を示す物質が増加(アップレギュレーション)するのです。

OMG!

薬理学の機械論的なモデルは大幅な見直しが必要です(もう水瓶座の時代には通用しない(^_-)-)。

ということは、SSRIの慢性投与で、さらにセロトニン作用が強くなるという恐ろしい事態を招きます。

このことが子供の自閉症だけでなく、他殺(最近も日本で決して許されることのない事件がありましたね)・暴力・自殺などに深い関係を持つことをもう一度再確認しておきましょう。

 

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