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『こころの病に「薬」は有効か?〜リアルサイエンスシリーズ』

 

最近、日本でも「こころのクリニック」なる診療所が増えています。

 

 

これは、ますます現代社会に住む人々のこころが蝕まれていっていることはもちろんですが、医師の方も、どの科の出身であっても気軽に開業できるというメリットがあることも関係しています。

 

精神科や心療内科と呼ばれる分野では、いちいち病的なクライアントの話にいちいち付き合っていられないので、大半は薬を処方することでコントロールしています。

その薬がどのような長期的作用をもたらすのかを考えずに・・・・・

 

 

真剣に薬の作用を考えると、医療という商売が成り立たなくなるシステムになっているため、医師はますます「考えなくなる」人種(製薬会社の奴隷)になっています。

 

 

さて、今年の6月に、精神科、心療内科などのこころのクリニックにとっては、治療法の再考を迫られるメタ解析の論文が発表されました(Differential Outcomes of Placebo Treatment Across 9 Psychiatric Disorders: A Systematic Review and Meta-Analysis. JAMA Psychiatry. 2024 May 29:e240994. doi: 10.1001/jamapsychiatry.2024.0994.)。

 

 

その内容は、簡単に説明すると、「精神科の薬がプラセボ(偽薬)とほとんど変わらない症状改善効果を持つ可能性が示唆された」というものです。

 

 

プラセボとは、薬効成分の入っていない飴玉と考えてもらえばよいです。

これは、過去の108個の臨床研究(合計3万2千人)を解析し、プラセボと実際の薬との効果を比較したものです。

 

特に、こころのクリニック系に通う傾向の高い抑うつ症状(うつ病)や不安障害においては、プラセボの飴玉でも薬と変わらない症状の改善が認められました。

 

プラセボ効果が最も大きかった順に並べると、

うつ病、全般性不安障害、パニック障害、多動症、PTSD(外傷後ストレス症候群)、社交不安症、躁病(そう病)、強迫性障害(OCD)、統合失調症でした。

 

 

この解析で私が驚いたのは、多動症や統合失調症においても、うつ病ほどではなくても、ある程度プラセボ効果が認められたという点です。

 

なぜなら、統合失調症においては、本人の病態に対する自覚が低い傾向にあるからです。

 

それでも医師が渡す飴玉が効果を示したということは、やはり本人の安心が病態の改善につながったことが推測できます。

これらのこころの病といわれるものは、本人を取り巻く環境の悪化(シックネス・フィールド)が根本原因です。

 

とくに普段の食べものや住環境、そして人間を含めた自然環境との関わり合いがかなり大きなウエートを占めます。

 

その環境によるストレスを、飴玉をもらうことで、短期的には少し軽減できたということでしょう。

 

なみに、医薬品については、先日の「水の記憶」講義で、現代薬理学の基礎となっている理論(受容体仮説)が実際には一度も証明されたことがない仮説であることをお伝えしました。

 

 

今回の研究からも、私たちは、効果は飴玉とそう変わらず、安全性に問題のある(長期的に副作用をもたらす)「薬」という“超”人工加工品(精神科の薬だけでない(^_−)−☆)を見直す必要がありますね😃。

 

 

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