『手指消毒の常識が揺らぐ日――欧州が投げかけた「エタノール発がん性」の衝撃波』
新型コロナウイルス騒動以降、私たちの生活に深く浸透した手指消毒剤。病院だけでなく、店舗の入口やオフィスのあらゆる場所に設置され、今や日常の風景となったアルコール消毒液が、実は深刻な健康被害をもたらしている可能性があります。

欧州連合(EU)傘下の欧州化学物質庁(ECHA)が、手指消毒剤の核心成分であるエタノールを発がん性物質として分類することを検討していると、2025年10月21日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じました。
しかし、この問題の本質は、発がん性だけにとどまりません。エタノールは皮膚から吸収され、体内環境(terrain)を直接破壊する化学物質なのです。
⭐️「病原体仮説」という虚構の上に築かれた消毒文化
まず、私たちが認識しなければならない根本的な真実があります。現代医学が前提とする「ウイルス(存在しません)やバクテリアなどが病気を引き起こす」という「病原体仮説」そのものが、科学的に証明されていない仮説にすぎないという事実です。
19世紀、フランスの科学者アントワーヌ・ベシャン(Antoine Béchamp)は、病気の原因は外部からの侵入者(病原体)ではなく、体内環境(terrain)の悪化にあると主張しました。これは「宿主理論(Terrain Theory)」と呼ばれています。
2024年の論文では、ベシャンの宿主理論が現代においても重要な視点を提供することが再評価されています(1)。拙著『世界一やさしい薬のやめ方』で詳述したように、病気は外部からの「敵」によって引き起こされるのではなく、毒性物質の蓄積、栄養不足、ストレスなどによって体内環境が悪化した結果として現れるのです。
バクテリアやその他の微生物は、この悪化した環境に二次的に集まってくるにすぎません。まるで、腐敗した果物にハエが集まるように、微生物は結果であって原因ではないのです。
ところが、ベシャンのライバルであったルイ・パスツール(Louis Pasteur)の病原体仮説が主流となり、現代医学は「外部の敵を殺す」という方向に進んでしまいました。
その結果生まれたのが、消毒剤という名の化学兵器なのです。皮肉なことに、パスツール自身が死の床で「ベシャンが正しかった。微生物は何でもない。体内環境がすべてだ(The microbe is nothing, the terrain is everything)」と述懐したことは有名です(2)。
⭐️エタノールの経皮吸収――「皮膚に塗るだけで安全」という神話の崩壊
医療界や産業界は長年、「手指消毒剤のエタノールは皮膚に塗るだけで、経口摂取とは異なるため安全だ」と主張してきました。しかし、2008年の包括的レビュー論文は、この主張を真っ向から否定しています(3)。
エタノールは、健康な皮膚からも容易に吸収されることが、複数の科学的研究によって明らかにされています。2004年の研究では、慢性的なエタノール摂取がラットの経皮吸収を増加させ、農薬などの異物(xenobiotics)への暴露を高めることが示されました(4)。2006年の研究では、単回のエタノール経口投与でさえ、経皮吸収を変化させることが確認されています(5)。
さらに深刻なのは、手指消毒剤を使用した後の血中エタノール濃度です。2022年の研究では、30分間に20回という過度な使用条件下で、血中エタノール濃度の中央値が最大20.95mg/Lに達することが示されました(6)。
また、医療従事者が手術前の消毒として10回の手指消毒を80分間で行った場合、血中濃度は最大11mg/Lに達し、代謝産物であるアセトアルデヒドも0.57mg/Lまで上昇しました(3)。
「それでも微量ではないか」と反論する声が聞こえてきそうです。しかし、ここで重要なのは急性毒性ではなく、慢性毒性なのです。医療従事者は1日に何十回、何百回と手指消毒を毎日繰り返します。

2020年の研究では、COVID-19パンデミック中に医療従事者が頻繁に手指消毒剤を使用したことで、9504件もの子供のアルコール曝露事例が報告されたと指摘されています(7)。これは、家庭内での不適切な保管や誤飲だけでなく、親が手指消毒後に子供に触れることによる経皮曝露も含まれている可能性があります。
⭐️皮膚バリアの破壊――「防護壁」が「侵入口」に変わる瞬間
エタノールの真の危険性は、単に吸収されるだけではありません。エタノールは皮膚のバリア機能そのものを破壊するのです。
2017年の研究では、エタノールが角質層(stratum corneum)の細胞間脂質構造を破壊し、経表皮水分蒸散量(TEWL)を増加させることが明らかになりました(8)。2020年の分子動力学研究では、100%エタノールが人間の角質層に作用するメカニズムが詳細に解明されています(9)。
エタノールは脂質の秩序を乱すのではなく、脂質そのものを抽出することによって皮膚バリアを破壊するのです。
この「脂質抽出」という現象は、極めて深刻な意味を持ちます。皮膚の最外層である角質層には、セラミド、コレステロール、脂肪酸などの脂質が層状構造を形成し、水分の蒸発を防ぐとともに、外部からの有害物質の侵入を防ぐバリアとして機能しています(10)。
エタノールはこの脂質を溶解・抽出してしまうため、皮膚は文字通り「丸裸」の状態になるのです。
たとえるなら、城壁に守られた都市から、その城壁を取り除いてしまうようなものです。一度バリアが破壊されれば、あらゆる毒性物質が容易に体内に侵入できるようになります。
⭐️「浸透促進剤」としてのエタノール――発がん性物質の侵入を助ける門番
さらに恐ろしいことに、エタノールは「皮膚浸透促進剤(penetration enhancer)」として作用します(3)(11)。これは、エタノール自身が吸収されるだけでなく、他の化学物質の経皮吸収をも促進するということです。
2008年のレビュー論文は、この点について明確に警告しています。「局所的に塗布されたエタノールは皮膚浸透促進剤として作用し、異物(例えば化粧品配合物中の発がん性汚染物質)の経皮吸収を促進する可能性がある」(3)。2015年の研究でも、エタノールを含む多くのアルカノールが、皮膚への薬物送達を促進することが詳述されています(12)。
2014年の研究では、エタノール、アセトン、ベンゼン、1,2-ジクロロエタンの皮膚透過性が検討されました(13)。1,2-ジクロロエタンは発がん性物質であり、米国環境保護庁(EPA)によってグループB2化学物質(ヒトに対する発がん性の可能性が高い)に分類されています。エタノールの存在は、このような発がん性物質の皮膚透過を促進する可能性があるのです。
私たちの周囲には、大気汚染物質、化粧品中の合成化学物質、農薬残留物など、無数の毒性物質が存在します。手指消毒剤を使用するたびに、私たちは皮膚のバリアを破壊し、これらの毒性物質の侵入を招いているのです。
⭐️アセトアルデヒド――皮膚上で生成される「静かな殺し屋」
エタノールの毒性を語る上で、その代謝産物であるアセトアルデヒドを避けて通ることはできません。アセトアルデヒドは、国際がん研究機関(IARC)によって「ヒトに対して発がん性の可能性がある物質」(グループ2B)に分類されている化学物質です(3)。
驚くべきことに、2008年の研究では、皮膚上に常在するバクテリアがエタノールからアセトアルデヒドを生成することが示されました(3)。人間の皮膚に通常見られる異なる細菌株が、社会的飲酒中に汗に存在することが知られているエタノール濃度で、in vitroで最大960μmol/Lという非常に高いアセトアルデヒド濃度を生成することが判明しています(3)。
つまり、手指消毒剤を塗布すると、皮膚上でエタノールが細菌によってアセトアルデヒドに変換され、この発がん性物質が局所的に蓄積する可能性があるのです。さらに、吸収されたエタノールは体内でも代謝され、アルコール脱水素酵素(ADH)とアルデヒド脱水素酵素(ALDH)によってアセトアルデヒドを経由して最終的には酢酸に分解されます(14)。
2019年の研究では、アルデヒド脱水素酵素の役割が詳細に検討されており、アルデヒドの毒性と代謝、解毒、薬剤耐性、発がん性におけるアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の役割が論じられています(15)。アルデヒドは、プーファの脂質過酸化反応で大量生産されますが、タンパク質と容易に反応し、細胞損傷を引き起こします。
⭐️遺伝的脆弱性――アジア人の50%が持つ「毒素処理能力の欠損」
エタノールとアセトアルデヒドの毒性に対する感受性には、大きな個人差があります。その主な原因は、アルデヒド脱水素酵素(ALDH)の遺伝的多型です。
2004年の研究では、アルコール脱水素酵素とアルデヒド脱水素酵素の変異型が、アルコール関連病理の発生に及ぼす役割が包括的にレビューされています(16)。特に、アジア人の集団では、アセトアルデヒドを効率的に代謝できないため、少量のエタノール曝露でも毒性反応を示します。
2019年の研究では、アルデヒド脱水素酵素2(ALDH2)欠損マウスにエタノールを投与すると、皮膚の色素沈着が誘導されることが示されました(17)。これは、アセトアルデヒドの蓄積が皮膚細胞に直接的な影響を及ぼすことを示唆しています。
さらに深刻なのは、2008年の論文が指摘するように、エタノールによる皮膚の接触性皮膚炎やアレルギー性接触皮膚炎、接触蕁麻疹症候群が報告されており、その原因がアルコール自体、アルデヒド代謝産物、または他の添加物に対する過敏症である可能性があることです(3)。
アジア人の約50%がアルデヒド脱水素酵素2欠損を持つとされており(3)、これらの人々にとって手指消毒剤の頻繁な使用は、より深刻な健康リスクをもたらす可能性があります。皮膚の発赤、かゆみ、発疹などの症状は、単なる「刺激」ではなく、体が「これは毒だ」と警告しているサインなのです。
⭐️小児における経皮中毒――「未熟な皮膚」という脆弱性
成人よりもさらに深刻なのが、小児、特に乳幼児におけるエタノールの経皮毒性です。
2008年のレビュー論文は、複数の症例報告を引用しています(3)。1ヶ月齢の乳児と2歳児で、損傷した皮膚を通じた経皮吸収によるエタノール中毒の臨床症状が報告されています。
アルゼンチンで一般的な民間療法として、腹痛を和らげるためにアルコールで湿らせた布を適用したところ、1ヶ月から33ヶ月齢の28人の子供がエタノール中毒を起こし、そのうち2人が死亡したのです(3)。
新生児における致死的なエタノール中毒も報告されており(3)、未熟児では皮膚壊死と血中アルコール濃度の上昇が観察されています。未熟児の未成熟で角質化が不十分な皮膚は、アルコールなどの潜在的毒性化合物に対する効果的なバリアではありません(3)。
2018年の論文では、エタノール含有物質への曝露とエタノール中毒に関する包括的な概要が、3つの症例を通じて示されています(18)。新生児におけるエタノール曝露または中毒は、わずかな症例報告でのみ報告されていますが、これは氷山の一角である可能性が高いのです。

損傷した表皮を持つ子供の場合、アルコール吸収速度は健康な角質層を通過する場合と比較して約1000倍速いことが示されています(3)。つまり、わずかな皮膚の傷や湿疹があるだけで、エタノールは驚異的な速度で体内に侵入するのです。
⭐️医療従事者という「高曝露集団」――職業的暴露の隠れた代償
パンデミック以降、医療従事者は1日に数十回から百回以上も手指消毒を行うようになりました。この職業的暴露による健康影響は、深刻でありながら十分に認識されていません。
2025年の研究では、医療従事者における衛生製品の副作用と、衛生製品の使用による一時的な就労不能について調査されています(19)。2020年の研究では、COVID-19パンデミック中の頻繁な手指消毒剤使用による人間の健康と環境への危険性が指摘されています(7)。頻繁な使用は、皮膚刺激、アレルギー反応、肺損傷、火災危険性、毒性などの問題を引き起こします。
2024年の横断研究では、医療従事者間でのアルコール手指消毒剤使用が皮膚の健康に及ぼす影響が調査されました(20)。この研究は、エタノール系消毒剤が皮膚吸収と発がん性を通じて皮膚がんを引き起こす可能性があることを指摘しています。
2007年の研究では、医療従事者の手に見られる刺激性接触皮膚炎の予防について、エビデンスに基づいた手指衛生実践が検討されています(21)。2012年の研究では、医療関連感染率とhand compliance(手指衛生遵守率)、刺激性皮膚炎の関係が論じられています(22)。
これらの研究が示すのは、「清潔さ」を追求するあまり、医療従事者自身が化学物質への慢性暴露の犠牲になっているという皮肉な現実です。
⭐️「消毒」という名の体内環境破壊――宿主理論が示す真の解決策
ここまで見てきたように、手指消毒剤に含まれるエタノールは、経皮吸収、皮膚バリアの破壊、浸透促進作用、アセトアルデヒド生成など、多岐にわたる毒性メカニズムを通じて私たちの健康を脅かしています。
しかし、最も重要な問題は、これらの化学物質が体内環境(terrain)を悪化させるということです。ベシャンの地形理論に立ち返れば、病気の真の原因は外部からの「敵」ではなく、体内環境の悪化にあります。
エタノールのような毒性物質が繰り返し体内に侵入すれば、肝臓での解毒負担が増加し、活性酸素種が生成され、プーファの脂質過酸化反応が進行し、細胞が損傷します(23)。
つまり、手指消毒剤の使用は、単に「手を清潔にする」のではなく、体内に毒性物質を継続的に注入し、肝臓の解毒能力を消耗させ、免疫系を弱体化させ、全身の炎症状態を促進しているのです。これこそが、地形理論が警告する「体内環境の悪化」にほかなりません。
⭐️「清潔さ」という強迫観念――フェイクパンデミックが残した負の遺産
2020年のフェイクパンデミックは、私たちに「清潔さ」への強迫観念を植え付けました。しかし、この強迫観念の背後にあるのは、誤った病原体仮説です。「ウイルス(存在しません)や細菌が敵であり、それらを殺さなければ病気になる」という考え方は、科学的根拠を欠いているだけでなく、私たちを化学物質中毒へと導いているのです。
子供たちにとって、この状況はさらに深刻です。
学校や幼稚園、保育園では、子供たちに頻繁に手指消毒が強要されています。食事の前、遊びの後、外出から戻った時――1日に何回も、小さな体に化学物質が注入されているのです。未発達な肝臓、未熟な解毒システム、薄い皮膚バリア――これらすべてが、子供たちをエタノールの毒性に対してより脆弱にしています。
さらに、子供たちは大人よりも体表面積対体重比が大きいため、同じ量のエタノールを皮膚に塗布しても、体重あたりの曝露量は大人よりもはるかに高くなります。これは、子供たちが成人よりも大きな毒性リスクにさらされていることを意味します。
⭐️EUの決定が示す「遅すぎた警告」
ECHAがエタノールの発がん性分類を検討していることは、ある意味で「遅すぎた警告」です。科学的証拠は何十年も前から存在していました。
17年が経過した今、ようやくEUが動き始めました。しかし、その間に何億人もの人々が、毎日、毎時間、手指消毒剤を使用し続けてきたのです。
ECHAの殺生物性製品委員会(BPC)は2025年11月24日から27日にかけて会議を開き、エタノールの人体有害性について議論する予定です。もしエタノールが「CMR物質」(発がん性・変異原性・生殖毒性物質)のカテゴリー1または2に分類されれば、最長5年間しか使用が許可されず、その後は欧州委員会から個別の承認を得なければ市場に出せなくなります(24)。
⭐️水洗い――失われた「シンプルな知恵」
実は、最も安全で効果的な手洗い方法は、昔ながらの水洗いです。
「しかし、水洗いでは病原体を殺せないのでは?」という疑問が湧くかもしれません。しかし、ここで思い出してください――病原体仮説そのものが誤りなのです。私たちが本当に必要としているのは、体内環境を悪化させる毒性物質を皮膚から除去することであり、「敵」を殺すことではありません。

真の解決策は、一つの毒性物質を別の毒性物質に置き換えることではありません。私たちは、「化学物質で手を消毒しなければならない」という前提そのものを問い直す必要があるのです。
⭐️医療現場への提言――「感染予防」から「化学物質回避」へのパラダイムシフト
医療従事者は特に困難な立場に置かれています。「手指衛生」は医療安全の基本とされ、頻繁な手指消毒が義務付けられているからです。
しかし、考えてみてください。医療関連の「感染」として報告される事例の多くは、実際には患者の体内環境の悪化、免疫力の低下、栄養不良、薬剤の副作用などによるものではないでしょうか。「感染率が減った」とされるデータも、実は統計の取り方や診断基準の変更によるものです。
医療現場に必要なのは、化学物質(毒性物質)を避けて、患者の体内環境を最適化することです。十分な栄養、適切な水分補給、ストレスの軽減、不必要な薬剤の中止――これらが、真の「感染症と呼ばれている病態の予防」につながります。
⭐️私たちに必要なのは「消毒」ではなく「解毒」
私たち一人一人が、病原体仮説という誤った前提を捨て、宿主理論という真実に立ち返る必要があります。病気の原因は外部の「敵」ではなく、毒や化学物質の暴露による体内環境の悪化にあるのです。
エタノールという毒性物質を毎日体内に注入することは、「清潔さ」ではなく「汚染」です。私たちに必要なのは「消毒」ではなく「解毒」――体内に蓄積された毒性物質を排出し、体内環境を最適な状態に回復させることなのです。
手指消毒剤を捨て、水洗いに戻りましょう。新鮮な食物を摂り、清潔な水を飲み、十分な休息を取りましょう。そして何よりも、「病気は外部からの侵略者によって引き起こされる」という誤った考えを捨て、「健康は体内環境の最適化によって維持される」という真実を受け入れましょう。
ベシャンは正しかったのです。微生物は何でもない。体内環境がすべてなのです。そして、エタノールという毒性物質は、確実にその体内環境を破壊しているのです。
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