「命の土台をつくる ― 福岡サイン会でお伝えした“基礎”の大切さ」
~なぜ「正しい基礎知識」が人生を変えるのか~
先日、福岡で私の著書『その油が寿命を縮める』のサイン会を開催させていただきました。週末という貴重なお時間にも関わらず、多くの方々にお越しいただき、心から感謝しております。
今回の会場は蔦屋書店内という静かな環境でしたので、大きな声で語ることはできませんでしたが、その分、言葉一つひとつに想いを込めました。私がこの日、どうしてもお伝えしたかったのは──「基礎を知ることの大切さ」です。
家の土台が崩れれば、家全体が倒れる
美しい家を建てようとするとき、最も重要なのは何でしょうか?華やかな外装でしょうか?それとも最新の設備でしょうか?
答えは土台となる「基礎」です。どんなに立派な家でも、土台が脆弱であれば、やがて崩れ落ちてしまいます。
私たちの健康も、まったく同じです。
体の中の土台「基礎」を知っていますか?
私たち動物の”動き”—歩く、考える、笑う、愛する—これらすべては、体内にある小さな「発電所」によって支えられています。その発電所の名前は基礎代謝を担う「ミトコンドリア」です。そしてミトコンドリアのエンジンを回すものが「甲状腺ホルモン」です。
車にエンジンがあるように、私たちの体にもエンジンがあります。このエンジンが元気に回っている限り、私たちは活力にあふれ、病気に負けない強い体を維持できます。
しかし、このエンジンを錆びつかせ、パワーを奪う「天敵」が存在します。
体のエンジンを破壊する「見えない敵」
その天敵とは、プーファ(多価不飽和脂肪酸)です。特に、現代社会で「健康に良い」とされているオメガ3(EPA、DHA)こそが、実は最も酸化しやすく、私たちの生命力を根底から奪う物質なのです。
酸化しやすい油(特にオメガ3プーファ)ほど、甲状腺ホルモンの働きを止めて、エンジンを錆びつかせてしまいます。
つまり酸化しやすい油ほど、建築物の土台となる基礎を破壊します。
想像してみてください。車のエンジンオイルが酸化して真っ黒になったら、エンジンはどうなるでしょうか?回転が悪くなり、やがて故障してしまいますね。
私たちの体でも、同じことが起きているのです。
今回のサイン会では、この分野をまったく初めて学ぶ方も複数いらっしゃいました。しかし、皆様から「勉強意欲が湧いてきた」「もっと本を読んで学びたい」という嬉しいご感想をいただきました。
なぜこのような反応が生まれるのでしょうか?
それは、正しい基礎知識を得ることで、今まで見えなかった「真実の扉」が開かれるからです。霧が晴れるように、物事の本質が見えてくるのです。
論理の積み重ねが「確信」を生む
建物を建てるとき、一階ができてから二階を作り、二階ができてから三階を作ります。知識も同じです。基礎がしっかりしていれば、その上に論理を積み重ねることができ、やがて揺るぎない「確信」という最上階にたどり着けます。
しかし、基礎が曖昧なまま情報を積み重ねても、それは砂上の楼閣に過ぎません。少しの風で崩れ落ちてしまうでしょう。これが一般に流布されている健康常識や医学知識です。
次なる真実への扉
そしてここで少し予告を。次回作となる新刊は「薬との付き合い方」をテーマに、9月中旬にリリース予定です。これまで当たり前と思っていた“薬”という存在を見直す、そんな一冊になる予定です。
真の健康は、正しい基礎知識から始まります。今日から、みなさんも基礎となる生命現象を理解し、それを土台にして論理を積み重ねていきましょう。
そうすれば、現代のSNSなどの情報の渦に飲み込まれて自分を見失うことがなくなるでしょう。
また、全国のどこかでみなさまとお会いできる日を心待ちにしております。