米国のワクチン接種後有害事象報告システム(VARES)には、すでに遺伝子注射による血栓症が複数報告されています。
過去記事でもお伝えしましたが、若年者に対して脳血栓、とくに脳の静脈系(正確には静脈洞)や内臓の静脈系の血栓が発生しています。
日本では昨日お伝えしたように、ファイザーの遺伝子注射で脳内出血による死亡例が発生しています。
その日本では、アストラゼネカーオックスフォード製およびモデナの遺伝子注射を緊急承認しています。
ファイザーとはデザインの違うアストラゼネカーオックスフォード製の遺伝子注射でも脳卒中は起こるのでしょうか?
アストラゼネカーオックスフォード製の遺伝子注射後に脳の動脈にも血栓が起こった若年の3症例が報告されました(Ischaemic stroke as a presenting feature of ChAdOx1 nCoV-19 vaccine-induced immune thrombotic thrombocytopaenia. J Neurol Neurosurg Psychiatry 2021;0:1–2.doi:10.1136/jnnp-2021-326984)(schaemic stroke can follow COVID-19 vaccination but is much more common with COVID-19 infection itself. J Neurol Neurosurg Psychiatry 2021;0:1.doi:10.1136/jnnp-2021-327057)。
みなさんにもご参考になると思いますので、その詳細をお伝えします。
最初の症例は、30歳代の女性です。
遺伝子注射接種6日後に右側の目の周囲〜頭部の痛みが始まりました。その5日後に、左の顔、半身にまったく力が入らなくなりました。検査の結果、右の中大脳動脈(middle cerebral artery)が完全に閉塞していたのです。
緊急手術(減圧手術)したのも虚しく、命を落としました。
二つ目の症例は、同じく30歳代の女性。
遺伝子注射接種12日後に、頭痛、意識混濁、左の腕の麻痺、左の失明が起こりました。両側の頸動脈だけでなく、心臓や肺の動脈にも血栓が認められました。脳の静脈(left transverse sinus)も詰まっていました。 緊急処置で何とか一命を取り留めたようです。
最後の症例は、40歳代の男性。
遺伝子注射接種3週間後に言語障害(失語)が出現しました。検査の結果、左中大脳動脈が閉塞していました。この症例も緊急処置で一命を取り留めたようです。
いずれの症例も、遺伝子注射接種後に著しい血小板減少症(vaccine-induced immune thrombotic thrombocytopaenia(VTT))が発生しています。
さらに、血栓形成を促すタンパク質「血小板因子4(platelet factor 4 (PF4))」の抗体が認められています(血栓を促すタンパク質が過剰になっている)。
いずれも30~40歳代に起こっていることから、命に関わる血栓症は、高齢者よりも若年者に起こりやすい傾向にあるようです。
前述したように、アストラゼネカーオックスフォード製の遺伝子注射を日本も緊急承認したばかりです。
「遺伝子注射は、高齢者の“間引き”に使用されているから良いのではないか」というコメントを書いてきた不健全な不届き者がいましたが、若年者にも多大な影響を及ぼす(今回は急性の副作用しか報告していない)ことを今回の事例からも知っておいて頂ければと思います(^_−)−☆。