原始人食(アップデート版)では、魚(特に青魚)は推奨していませんが、他の海産物は推奨食品にしています。
ただ、現在の海洋汚染の深刻さを考えると、この他の海産物の推奨も見直さないといけなかも知れません。。。。。。
さて、今回オーストラリアのエビ、イカ、カニ、牡蠣、イワシなどの海産物を調査した研究が報告されています(Environmental Science & Technology, 2020; 54 (15): 9408)。
今回の調査対象となったのは、これらの海洋生物の組織に含まれるプラスチックの量です。
過去記事でも、マイクロプラスチックの海洋汚染の深刻さをお伝えしてきました。
その結果はどうだったのでしょうか?
組織1グラムあたり、
・イカ 0.04mg
・エビ 0.07mg
・牡蠣 0.1mg
・カニ 0.3mg
・イワシ 2.9mg
のプラスチックが含有されていました。
1回の食事でイワシを食べると、約30mgのプラスチックを食べることになります。
これは丁度、米粒の重さに相当します。
これらのプラスチックは、ポリエチレン(polyethylene)、ポリスチレン(polystyrene)、塩化ポリビニル(polyvinyl chloride)、ポリプロピレン(polypropylene)などで、食品のパッケージや衣服に使用されているものです。
このようなプラスチックは、主に化繊の衣服の洗濯および車のタイヤからマイクロおよびナノ粒子になって環境中に排出されています。
このうち最も高濃度に海産物の組織に蓄積していたのは、「ポリエチレン」で、すべての海産物に蓄積していたのは、なんと発がん性の確認されている「塩化ポリビニル」でした(消毒薬だけでなく、プラスチックも塩素系化合物は最も危険(^_−)−☆)。
これらのプラスチックはエストロゲン作用をするため、イワシなどの海産物を常用すると健康被害がジワジワと出てきます(さらにイワシの場合はオメガ3という猛毒と相乗作用する)。
先日(2020年8月7日)、インド洋の島国モーリシャス沖で商船三井の運航船が座礁し、タンクが破損し、8月6日に燃料の流出による海洋汚染が始まったというニュースを目にしました。
仮に全て流出すれば1180トンの原油が海洋に流れ、周辺のサンゴ礁など環境への影響が懸念されているとありました。
このようなタンカーの座礁は頻繁に起きていて、原油の海洋汚染が続いています。
それだけでなく、福島を筆頭に原発の海洋汚染も昔からあります。
そして、人間や動物の汚染された排泄物。
医薬品やプーファなどの汚染物質も下水を通じて海に排出されます。
私たちは、いまや母なる海が汚染のスープと化している現実に目をそむけることはできません。
陸上でも、食品汚染の目安になるハチミツにも、マイクロプラスチックやナノプラスチックの汚染が認められています(ハチミツ選びは慎重に(^_−)−☆)。
今や、空気、水、食品すべてからプラスチックを日夜摂取しては排出しています。
贅沢なオーガニック食品が毎日食卓に並ぶ権力者たちも、地球全体を巻き込んだプラスチック汚染から逃れることはできません。
海も含めた環境の汚染は、人類を支配してきた権力者の奢りであり、それは人類全体に等しくブローバックしてくるのです(^_−)−☆。