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『“不食”は健康をキープして長生きなのか?』

 

飢餓でもないのに、なるべく食べないという「不食」という選択があります。

一時期流行したカロリー制限と同じく、なるべく食べる量を減らす(eat less)ことで長生きができるというマウスや昆虫の実験の結果が報告されています(Commun Biol. 2018; 1: 30)。

これらの実験対象生物は、寿命が短いことが特徴です。

マウスの実験では、寿命が延びたものの、脳の神経細胞が減少していることが判明しています。

私たちが知りたいのは、「健康で長生きができるのか」あるいは、「長生きしなくても良いから、生きている間、健康でいられるのか」ということではないでしょうか?

つまり、暦寿命(lifespan)ではなく、健康寿命(healthspan)です。

最新のショウジョバエの寿命の研究では、必ずしもカロリー制限によって寿命が延びても、健康寿命は伸びないことが報告されています(Current Biology Available online 4 June 2020)。

カロリー制限によって、寿命が延びても、運動能力が低下するケースも観察されています。

カロリー制限でなぜ一時的に調子が良くなるかは、過去記事

や拙著をお読み頂きたいのですが、今回の研究が示唆するエビデンスは、「健康を維持するためには、カロリー制限は最適な方法ではない」ということです。

寿命の長い人間に不食を適応した場合は、白髪・シワの増加などの見た目だけでなく、全身の老化が著しく進行します。

なぜなら、リアルサイエンスでは、特にタンパク質の元になるアミノ酸は体内にストックできないので、毎日タンパク質をある一定量は補給する必要があるからです。

それに伴って糖の最低限の摂取も決まってきます(リアルサイエンスのサイン大栄養素の最低限必要量の算出法)。

残念ながら、寿命の長い人間は、ハエやマウスとは違って、長期のカロリー制限や不食は、健康にとってはマイナス面がもっと顕著になるのです。

おそらく同時に暦寿命も縮まるでしょう。

少なくとも、毎日健康をキープしたいのであれば、しっかりとタンパク質と糖を摂取することです(脂肪は飽和脂肪酸だけを意識してください)。

毎日の健康をキープすれば、自然とそれが健康寿命と暦長寿につながります(^_−)−☆。

 

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