『新型コロナウイルスは“空気感染する”のは本当か?』

過去記事でお伝えしましたが、新型コロナウイルス(SARS-COV-2) がエアロゾルになって空気感染するということがマスク着用や外出禁止の根拠となっていました。

その根拠となる研究論文では、ネブライザー(Nebulizer)という喘息の人が薬剤を霧状(エアロゾル化)にして吸入する機器を使って、新型コロナウイルス(SARS-COV-2)を実験室内の空気中に噴霧しています(N Engl J Med 2020; 382:1564-1567)。

この噴霧にはジェット気流と超音波方式がありますが、いずれも噴霧する物質をエアロゾルにして高速あるいはファンで空気中に放出します。

この研究では、ネブライザーから出た新型コロナウイルス(SARS-COV-2)は、実験室内において空気中で3時間は認められたということでした。

この論文は、新型コロナウイルスが人の口などからエアロゾルとなって空気感染することを証明した実験ではありません。

なぜなら、機器を使ってそもそもエアロゾル化したものを使用しているからです。

実験室内の話なので、実際の外界で感染者の会話やくしゃみなどから、ウイルスがエアロゾルとなって空気中を漂うのかを調べたものではないのです。

その一方で、実際に感染者を隔離した部屋で、新型コロナウイルスの存在を調べた研究があります(JAMA. 2020;323(16):1610-1612)。

その結果、感染者が隔離されている部屋のテーブルなどの表面などには、ウイルスは認められたものの、空気中には認められませんでした。

部屋の中では、感染者が少なくとも呼吸しているはずですから、ウイルスがエアロゾルとなって出ているのであれば、空気中にも認められるはずです。

それを裏付けるように、新型コロナウイルス感染症(3人以上の複数感染)の80%は、院内感染などの室内感染であることが報告されています(medRxiv preprint doi: https://doi.org/10.1101/2020.04.04.20053058)。残りは混雑したバスや電車ということで、屋外で感染した例ではありません。

空気感染するのであれば、室内ではなく室外でもクラスターが多発するはずです。

このことより、新型コロナウイルスが感染者からエアロゾルとなって、空気感染するという実験室内でのエビデンスに疑問符がつきます。

そもそも、仮に新型ウイルスなるものが空気中に認められたとしても、それが実際に人に感染性を持つものかさえ確認されていないのです。

最新の研究では、インフルエンザウイルスの市中での感染とマスクの関係を調査した結果が報告されています(Emerg Infect Dis. 2020 May; 26(5): 967–975)。

この研究は、前回お伝えしたマスクと新型コロナウイルスのものと違い、ランダム化し、コントロール群(マスクをしていないグループ)との比較をしている10の研究を解析したものです(新型コロナウイルスとマスクの観察研究よりエビデンスレベルが高い)。

その結果、マスクの装着によって、市中においてインフルエンザウイルス感染を低下させる効果はありませんでした。

それどころか、繰り返し使用しているマスクなどの装着は、逆に感染率を高めると警告しています。

もちろん、この研究も疫学的調査なので、マスク装着とインフルエンザウイルス感染率の相関関係しか示唆できませんが、関係がないという結論になっているのです。

これらのエビデンスをまとめると、とても新型コロナウイルス感染予防でマスク着用こちらの記事も)や外出禁止を政策として私たちに押し付けることはできません。

WHOは、ここに来てさすがにマスクの使用に関しては、「健康人は感染者と接触するときのみ使用を推奨」とトーンダウンしています(『Advice on the use of masks in the context of COVID-19 Interim guidance 5 June 2020』)。

おいおい。

外出するときは、全員マスク着用という強制は何だったのか?

現在でもシンガポールなどの警察国家では、外出時にマスク着用していないだけで、罰金刑です(そして、ボランティアなる大衆がスーパーなどでマスク着用をチェックしています。もうすぐこれがロボットになるでしょう。)。

マスク着用や外出禁止には、何度も繰り返していますが、確たる根拠がないどころか、逆に免疫抑制をかけます。

ウイルスが仮に存在すると仮定しても、これだけのフェイクがまかり通っているのです。

今年の冬の第二回目のフェイクパンデミックでは、マスクや外出禁止を強制するのは、難しくなるでしょう(したがって、ゲイツ君が”予測”するように通常のウイルスではなくバイオテロ級のものにするかも知れません)。

WHOもフェイクサイエンスが蔓延し、その存在意義が危ぶまれている中、少しはエビデンスの方に荷重を置かないといけないという危機感の顕れであればと願うばかりです(^_−)−☆。

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