皆さんの毎日の食事が心身に大きな影響を与えることをお伝えしてきました。
特にプーファ(植物油脂、魚油)が私たちの生命のフローを止める根源であることは、強調しても強調しきれないほどです。
さらにタンパク質のアミノ酸の種類も、私たちの心身にとって深刻なダメージを与えるものがあります。
過去記事ではガンとアミノ酸の関係を詳しく述べました。
今回、あるアミノ酸が多発性硬化症などの自己免疫疾患、炎症性疾患を促進することが報告されました(Cell Metabolism, 2020; 31 (2): 250)。
そのアミノ酸とは、「メチオニン」。
メチオニンはもちろん食品から入りますが、身体のどの細胞も体内合成できます。
その例外がリンパ球のT細胞です。
T細胞は、食品あるいは体内合成で産生されたメチオニンを取り込むと、炎症を引き起こすタイプに変化することが分かりました。
マウスの多発性硬化症モデルで、メチオニン制限すると、症状の進行を遅らせることができたようです。
メチオニン制限がガンにも有効であることをお伝えしてきましたが、自己免疫疾患にも有効であることが明確になりました。
糖質制限やファスティングで引き起こされる低血糖では、私たちの筋肉が分解されて、メチオニンなどのアミノ酸が血液中に遊離します。
低血糖が原因で血液中に放出されるメチオニンなどの遊離アミノ酸は、糖のエネルギー代謝を低下させ、がん、自己免疫疾患などの慢性炎症を引き起こします。
原始人アップデート版では、タンパク質源としてコラーゲンを推奨しているのも、コラーゲンにはメチオニンが含まれていないからです。
アミノ酸とエネルギー代謝との関係も非常に重要です(^_−)−☆。