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『体温と健康・寿命』

 

皆さんの平均体温はどのくらいでしょうか?

19世紀の平均の体温は、腋窩温度で37℃であったようです。

それに対して現代の平均の体温は、男性では、口腔(舌下)温度で36.4°Cと0.6℃低下しています(eLife 2020;9:e49555)。

これは1世代下るごとに、0.03°C直線的に低下していく計算になります。

女性でも同じ傾向が認められています。

腋窩体温は、舌下体温より1℃低いですから、実際は昔の体温は、舌下で測定すれば、さらに高い平均体温であったことが分かります。

体温は、基礎代謝、つまり糖のエネルギー代謝(=甲状腺機能)に比例します。

基礎代謝が高いほど健康状態が良く、寿命が長いことをお伝えしてきました(驚くことに、現代医学ではその逆を教えています(^_^;))。

つまり、世代が下るほど体温が低下しているので、健康状態が悪化しているというのは、最近の疫学的調査と見事に一致しています。

基礎代謝は糖のエネルギー代謝に比例し、かつ生理学的年齢にも比例しています。

つまり、平均体温が高いほど、心身が“若い”ということになります。

私たちにとって、人工的な環境破壊と食事を含めた生活習慣の劣化が、体温の低下となって警告を発しているのです。

 

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