今日は前回の続きです。
ヒトとカエル、サンショウウオ、マウスとは違う・・・・・
こう考えている方も多いでしょう。
ところが・・・・・
ヒトでも子供の時には、指の先を切りと落としても再生可能であることが分かっています(J Pediatr Surg. 1974 Dec;9(6):853-58)。
私も研修医時代に、形成外科で切断肢の再生手術の麻酔を随分と担当しましたが、子供と違い、成人の場合は手術で繋げてもうまく接着しない場合がありました。
やはり、成人では組織の再生は難しいのでしょうか?
最新の研究で、成人したヒトにおいても、軟骨の再生は可能であることが報告されました(Sci Adv. 2019 Oct 9;5(10):eaax3203)。
ダメージを受けたコラーゲンなどのタンパク質の新陳代謝を上げてあげると、軟骨の再生は可能だったのです。
もちろん、変性したタンパク質の新陳代謝を上げるのは、糖のエネルギー代謝です。
まだヒトに対して、保護ホルモン(progesterone)への持続的暴露(同じ作用を持つ電気刺激など)や糖のエネルギー代謝を高めるという臨床実験が報告されていません。
しかし、この様な実験を行えば驚異的な結果が出るのは間違いないと考えています。
もちろん、この時には切断された局所だけでなく、全身の糖のエネルギー代謝を高めることは大前提です(^_−)−☆。
少なくとも「糖悪玉説」のくびきから脱出しないと、この様な有益な臨床研究は提案すらされないでしょう。
ベーシックなサイエンスをしっかり学んだ私たちから、実践および臨床研究していくしかないですね。