みなさんは、手足に冷えを感じたことはないでしょうか?
私はすでに体温が常時37℃以上あり、末梢の手足も温かいため、その感覚を思い出すのに時間がかかりました(^^♪。
やはりサイエンスの基礎を知らなかった若いときは、とにかく冬場には手足が冷えて仕方ありませんでした。
これは糖のエネルギー代謝が回っていない一つの兆候で、手足までの血流が少なくなっている状態です(糖尿病だけではありません)。
そして現代人は少なからず組織に血液が足りなくなっています。
これには様々な理由がありますが、その一つとして血液を送る心臓のポンプ作用そのものが低下していることも大きな原因となっています。
現代食および現代の環境毒によって、心臓を動かす筋肉細胞が死滅している(これが急激に広範囲に起こるのが心筋梗塞)か、機能不全に陥っています。
機能不全で多いのが、慢性炎症によって心臓そのものが硬くなってしまっていることです(専門用語では「線維化」といいます)。
この心臓の構造・機能不全を回復させるある試みがなされています。
心筋細胞実験およびマウスの心臓疾患モデルでナイアシノマイド(ナイアシンではありません(^_-)-☆)の誘導体を投与した実験です(J Am Coll Cardiol. 2019 Apr 16;73(14):1795-1806)。
たった3日間、人間の投与量に換算して50mg/kg を投与しただけです。
これによって心筋細胞の機能が回復したのです。
具体的には、ナイアシノマイドは、心筋細胞のミトコンドリアの機能回復(mitochondrial unfolded protein response )、つまり糖のエネルギー代謝の回復を促進しました。
このミトコンドリアの機能回復が進むほど、心臓のポンプ作用が回復しています。
心臓のポンプ作用が回復すれば、手足の血流も戻ってくることで、冷えが解消されます。
もちろん、糖のエネルギー代謝を回すナイアシノマイドのような「ヘルシネス・サブスタンス(健康の場を創る物質)」と私が呼ぶものは、心臓のポンプ作用を高めるだけでなく、組織への血流そのものを多くする作用があります。
現代人に蔓延している心不全や心筋梗塞などの心臓血管疾患の有望な治療も、やはり糖のエネルギー代謝を高めることなのです(^_-)-☆。
冷えを解消するのも、やはり糖のエネルギー代謝ですね(^_-)-☆。