昨年末に中国の深圳の大学で、世界を驚嘆させた発表があったのはご存知だったでしょうか?
受精卵の遺伝子を編集(gene editing)した後、それを母胎に戻して双子の女の子が誕生したという発表です。
眉唾でしたが・・・・
中国当局は慌てて、この研究者を解雇しました。
受精卵の遺伝子を操作して人間を誕生させることは、さすがの中国でも公では禁止されています。
今回はエイズに感染した父親とエイズ陰性の母親の間の受精卵に、将来エイズに罹らないように編集を施したということでした。
この遺伝子編集は簡単に言えば、DNAのカット&ペーストです。
遺伝子の不都合なところをカットし、都合のよい遺伝子を他からペーストするということですね(^_-)-☆。
サイエンスの領域ではこの遺伝子編集(gene editing)を「CRISPR-Cas9」といいます。
これがyoutube動画などに流れたこともあって、世界中の若者たちも、これにはかなり影響されたようです。
「遺伝子編集(gene editing)は世界を救う!クールだぜ!」・・・・・
はたしてそうでしょうか?
さて、すでにこの遺伝子編集の動物実験の結果が公表されています。
遺伝子編集した後のマウスに、予測できなかった遺伝子変異が何千個も起きたことを報告した論文がその後公表されました(Nat Methods. 2017 May 30;14(6):547-548)。
OMG!
これは、すでに基礎医学シリーズの遺伝子総集編を受講された方は当然の結果であることはご理解いただけると思います(^_-)-☆。
しかし・・・・・・
この論文はその後、圧力を受けて撤回されることになりました。これは予想通りです(#^.^#)。
論文撤回の理由として、「遺伝子編集をしなくても、遺伝子変異が起こっている可能性がある」ということでした(笑)。
それならば、今ごろは遺伝子編集をした場合としていない場合の遺伝子変異率を調べてくれているのでしょう。
その結果を楽しみに待ちたいと思います(#^.^#)。
さて、この問題はみなさんと縁の遠い出来事ではありません。
実は日本のみなさんの日常生活とはものすごく近い関係にあります。
遺伝子編集はとりもなおさず遺伝子組み換え農作物や遺伝子組み換え動物に採用されて、すでに市場に出回っているからです。
日本はその1番のターゲットであることはみなさんはご存知だと思います(ティーピーピー・・・)。
遺伝子編集(gene editing:「CRISPR-Cas9」)は、人工的なカット&ペーストですが、私たちは体内で日常的に環境の刺激に応じてこの遺伝子のカット&ペーストを行っています(GMOの遺伝子が皆さんの遺伝子に入るということです!)。
そしてその影響は子々孫々にまで影響することを基礎医学でも何度も詳しくお伝えしてきました。
そしてその影響も環境とダイナミックに相互作用して変化していきます。
このダイナミックな生命現象は、人間の非常に想像性が乏しい”おつむ”の中では予測することができません。
遺伝子編集(gene editing:「CRISPR-Cas9」)とは、人間の著しい想像性の欠乏がもたらした惨禍であることが将来必ず判明するでしょう。
遺伝子編集(gene editing:「CRISPR-Cas9」)はクールだと思っているあなた。
「遺伝子総集編】だけでも良いですから、基礎医学のDVDで有機的なサイエンスを学んでください(^^♪。本当はGMOしか市場にないようになる日本のみなさんには全員ご視聴して頂きたいです。
今後、基礎医学シリーズをもっとかみ砕いてトーク形式でもお伝えしていきますね。
楽しみにお待ちください(^^♪。