現代社会ではかなりの数の人がうつ傾向にあるのは間違いありません。
私は、これは病的社会な結果であって、うつ状態そのものが異常とは考えていません。うつ状態になるのは当然の生体反応(防御反応の)であり、うつ病を引き起こす場が異常なのです。
米国ではご存知のように、大量の抗うつ剤が処方されています。この抗うつ剤の一部は人間の便や尿として日夜環境中に排出されています。
この環境中に放出された抗うつ剤は、今度は回りまわって飲料水や食品に抗うつ剤が混入しています。
さて、ヒトの研究報告で、SSRIと呼ばれる抗うつ剤を服用すると、男性では攻撃性が高まることが報告されています。
女性では性的魅力がなくなるといいます。
今回、鳥(songbird)に抗うつ剤(SSRI)を投与した実験が報告されました。
なんとヒトを同じく、オスの鳥は狂暴になり、メスを攻撃するようになりました。
メスの鳥は、オスの鳥を惹きつける性的魅力がなくなる傾向になりました。
前述したように、環境中に抗うつ剤が放出されていますので、野生の鳥も少なからず、ヒトの抗うつ剤の影響を受けているでしょう。
これは抗うつ剤だけを調べた研究です。すでに環境中には他にも大量の薬剤・農薬・化学物質が日夜放出されています。
これらの複合的な影響が私たちを含めた生命体に与える影響を考えると、持続不可能なシステムに生きているという現実が突き付けられますね。