2月に入ってから、私が年初に予想していたとおり、リーマンショックよりも大きな米国株式市場の大暴落が始まりました。
なぜかメディアはほとんどこれに触れていません。
これから数年かけて世界全体、とくにドル決済しかしていないアジア圏を直撃すると思います。
日本でも徐々に恐慌に備えてリストラがまた加速するでしょう。
米国の北朝鮮への攻撃に加担している場合ではありません。
さて、数十年前からガンの手術にロボットを使用する試みがなされています。
人間は体調によって判断に微妙な狂いが出ますから、手術こそAIが応用できる領域になっていくでしょう。
今回ご紹介するのは、私たちの体に入っていくナノロボット(nanorobot)。
といっても実際にロボットの形をしたものではなく、ガンに対して特異的に結合するDNA物質(アプタマーaptamerといいます)。ここにガンに栄養を届ける血管を詰まらせる物質(スロンビン thrombin)をくっつけるというガン退治ロボットです。
すでにマウスの実験でこのナノロボットがガン組織の血管を詰まらせて、ガンを縮小させたり、消滅させたりできたとのこと(Nat Biotechnol. 2018 Feb 12. doi: 10.1038/nbt.4071)。
このナノロボットはガン以外の組織では血管を詰まらせるということはなかったということでした。
たしかに正常組織の血管を詰まらせるという副作用も危惧されますが、それよりも根本的にこの方法(ガンを攻撃するという古いパラダイム)はうまくいかないと思います。
それはガン(自分の細胞)への血流を断つと、余計に分裂・増殖が激しくなるからです(ガン安心療法の拙著で書いています「低酸素因子(HIF)」が劇的に増えます!)。
私が最もこのナノロボットで危惧するのは、原発巣はある程度小さくできても、転移を促す可能性があるということです。
ガン死は転移によっておこりますから、このナノロボットが「死神ロボット」にならないように祈っています。
今後の研究結果を待ってみましょう。