哺乳類の死亡率は加齢とともに指数関数的(急激に増加)に増加するという法則(ゴンペルツの法則:Gompertz law)があります。具体的には35~40歳以降では,年齢に対して死亡率は指数関数的に増大。35歳以降8年ごとに2倍となるとされています。
この法則に逆らう哺乳動物としていつも例に挙げてお伝えしています「ハダカデバネズミ」。
加齢によって死亡率が高くなることはありません!
すごいですよね(#^.^#)。
同じサイズのネズミの十倍の寿命を持ち、かつ「老化」や「ガン」の徴候が少ないことも分かっています。
老化の徴候がない動物としては、その他にボノボが有名です。
この「ハダカデバネズミ」のずば抜けた健康は、何によってもたらされているのでしょうか?
最新の研究では、遺伝子変異の修復やタンパク質の機能維持能力が高いということが挙げられていました(Elife. 2018 Jan 24;7)。その他に腸内微生物が他の哺乳類と違うことが寄与しているという仮説もあります(Sci Rep. 2017 Aug 29;7(1):9590)。
私の見解は、これらはデバネズミの健康の源泉による結果であるに過ぎず、もっと根源的なものがあると見ています。
残念ながら、現代の医学研究では遺伝子の検索にしか研究費がおりないため、その根源に迫る研究をすることができません(実際に研究者にハダカデバネズミの「あること」を調べて欲しいとリクエストした方がおられましたが、返答がこれでした。)
研究には資金が必要です。研究論文を発表するのは、学会内で認められた狭い範囲でしかできません(独立個人ではいくら優れた内容でも掲載は認められません)。よく一般書に書くくらいなら論文にして発表しろという批判を見かけますが、これは現実の世界を知らないことによる机上の空論なのです。
しかし、今までの基礎的な研究を総合すると、非常に高い蓋然性で真実は見えてきます。
ハダカデバネズミのガン抵抗性は何に由来しているのでしょうか?
みなさんのご意見もお聞かせ願えれば幸いです。
こういうことを一緒に考えることを通してパラダイムがシフトしていくものだと思っています。