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『“糖質制限”で太るメカニズム〜リアルサイエンスシリーズ』

 

 

糖質制限を厳格に行なっている人を見ると、みなさん過度に痩せています。

 

これは、低血糖のために、脂肪だけでなく、筋肉も分解されるからでした。

 

 

したがって、糖質制限を厳格に行うと、ガンの末期と同じ状態(ガン悪悪液質)になります。

 

糖質制限に長時間の有酸素運動というストレスを加えると、効果的にこの病的な痩せを作ることができます。

 

 

さて、糖質制限を行なっている人でも、超低炭水化物食でない場合、逆に太るパターンがあります。

 

痩身(筋肉がなくなる病的なものですが)が“売り”の糖質制限ですが、いくらやっても痩せないばかりか、逆に太ったという人のご相談もたくさん受けました。

 

 

なぜ、糖質制限で逆に太るのでしょうか?

 

 

そのメカニズムを示唆する最新の興味深い研究が報告されました(Critical role of lateral habenula circuits in the control of stress-induced palatable food consumption. Neuron. 2023 May 31;S0896-6273(23)00383-5)。

 

 

全く遺伝的にも、環境的にも同一のマウスを一方では、ストレスを与えて、一方ではストレスを与えないグループに分けて、経過を見ています。

 

いずれも現代人の食事である高脂肪食を与えました。

 

 

その結果、ストレスを与えたグループは、そうでないグループの2倍太りました。

 

 

これは、ストレスによるストレスホルモンのコルチゾールの上昇によって、ストレスを与えたグループは食べる量が増えたからです。

 

コルチゾールというストレスホルモンの慢性分泌は、太る原因になるということです。

 

 

実際に、臨床試験においてもコルチゾールの作用をブロックすると、体重減少することがわかっています(The effects of the acute administration of RU 486 on dietary fat preference in fasted lean and obese men. Physiol Behav. 1993 Oct;54(4):717-24.)(Mifepristone (RU486) inhibits dietary lipid digestion by antagonizing the role of glucocorticoid receptor on lipase transcription. iScience. 2021 Jun 25; 24(6): 102507)。

 

糖質制限では、低血糖によって、慢性的にコルチゾールが分泌されます。

 

したがって、糖質制限で太るケースがあるのです。

糖質制限を厳格に行うと、コルチゾールの分泌量が多くなり、今度はみなさんの筋肉が分解されていきます。

 

 

 

これが病的で不健全な痩せです。

 

糖質制限では、その糖質制限量によって、肥満および病的な痩せのいずれかが起こることを知っておきましょう(^_−)−☆。

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