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『米中露が握手するとき、日本は?――ハシゴを外される日本の支配集団』

『米中露が握手するとき、日本は?――ハシゴを外される日本の支配集団』

 

「米国の命令に従っていれば、日本は守られる」。

 

 


その前提が崩れたとき、日本はどうするのでしょうか。

 

 

 

米中首脳会談を前に、トランプ大統領はアンドルーズ基地まで出向き、習近平国家主席を直接出迎えました。米国大統領が外国首脳を空港で迎えるのは、異例の厚遇です。

 

 

 

この光景を、単なる歓迎の演出として見過ごしてよいのでしょうか。高市氏との扱いの違いは歴然としています。

 

 

 

私にはそこに、中国を重要な交渉相手として扱う米国の姿勢と、対米追随を続ける日本の危うさが重なって見えます。

 

 

 

思い出すのは、2025年8月のアラスカです。トランプ氏は、プーチン大統領も同じく滑走路のレッドカーペットで迎えました。今回はそれ以来の厚遇となります。

 

 

 

対立する相手であっても、必要とあれば手を握る。激しい言葉を交わしていても、利益があれば交渉の席に着く。

 

 

 

米国が中国やロシアと対立しているからといって、いつまでも対立し続けるとは限らないのです。

 

 

 

ところが、日本の政治を動かす人々(日本を乗っ取った特殊集団)はどうでしょうか。

 

 

 

「米国に従ってさえいれば、自分たちの立場も、日本の安全も保障される」

 

 

 

そんな思い込みに、外交の舵を預けてはいないでしょうか。

 

 

 

米国の顔色をうかがい、日本が中国やロシアへの強硬姿勢を競っている間に、米国自身は、その相手との取引を進めていく。

 

 

 

昨日まで「一緒に立ち向かおう」と言っていた相手が、今日は向こう側の席で握手している。そのとき、対立の最前線に立たされた日本は、どこへ行けばよいのでしょうか。このままでは、近未来に台湾有事ではなく、日本有事が勃発するでしょう。

 

 

 

これが、他国にハシゴを支えてもらう外交の怖さです。

 

 

 

さらに、11月に中国・深圳で開かれるAPECでは、トランプ氏、習近平氏、プーチン氏による3者会談の可能性が取り沙汰されています。

 

 

 

この構図を、戦後秩序を大国が協議したヤルタ会談になぞらえ、「新ヤルタ」会談と見る論調もあります。つまり、第二次世界大戦で勝利した戦勝国が談合して、敗戦国、つまり日本やドイツを裁くのです。

 

 

ここで考えるべきは、大国同士が世界のあり方を話し合うとき、日本が自分の意思を持つ交渉相手として、その場に関われるのかということです。

 

 

 

自分の国の将来なのに、重要な条件は他国同士で決まり、日本には結果だけが届く。そうした立場に置かれる危険を、私たちはどこまで意識しているでしょうか。

 

 

 

たとえるなら、近所の強面のヤクザに対抗するため、別のヤクザの親分に「何とかしてください」と頼み込むようなものです。

 

 

 

ところが、頼った親分と相手の親分が、こちらの知らないところで話をつけてしまう。

 

 

 

残されるのは、依頼した側の支払いだけ。両方から一生搾り取られるだけ搾り取られるー。

 

 

これは、大国への依存が生む危険を表した比喩です。自分で交渉する力を手放すほど、自分の運命を他人の都合に委ねることになります。

 

 

 

日本で権力や利益を握る特殊集団が、米国との近さを自らの地位の保証にしてきたのなら、その土台こそ問い直されるべきでしょう。

 

 

 

「米国の命令に従うこと」と「日本の国民を守ること」は、同じではありません。

 

 

 

対米追随一辺倒では、国民の暮らしも、産業も、安全も、交渉の代価として差し出されかねません。

 

 

 

日本に必要なのは、英米への依存を当然とする発想から抜け出し、自分の足で立つ外交です。

 

 

 

米国とも、中国とも、ロシアとも、そして世界の国々とも、日本自身の言葉で話す。協力できることを見極め、受け入れられない要求には、自分たちの意思で線を引く。

 

 

 

その力を育てることが、本来の独立国としての在り方です。

 

 

現在の日本を支配する特殊な集団に属する人たちは、それでも現実に目を背けて「日本人はだまって搾取されておけ」と上から目線で叫ぶでしょう(少なくとも言論空間ではこの風潮である)。しかし、この日本が滅亡したときは、現在の支配層も解体されるのです。現実は甘くありません。

 

 

 

自分たちだけは「米国に協力して日本人の命や日本の国土を差し出したから生き残れる」と考えるのは甘いことが、今後の米中首脳会談や新ヤルタ会談で明らかになるでしょう。

 

 

 

ハシゴを外されてから慌てるのか。
それとも、他国のハシゴに頼らず立てる日本をつくるのか。

 

 

 

日本の未来を、他国の取引の結果として受け取る政治を、いつまで続けるのでしょうか。私たちが冷静に現実を直視し、それを知恵に転換していけば、日本はまだまだしぶとく生き残っていく国の一つとなるでしょう。

 

 

 

参考記事

 

[1]PBS NewsHour. China’s Xi kicks off state visit to Washington with a rare planeside welcome from Trump. 2026年9月。習近平氏の訪米と、トランプ氏による空港での出迎えについて。

 

[2]Reuters. Warm words contrast with cold reality of no deal at Trump-Putin summit. 2025年8月16日。アラスカでの米露首脳会談と、レッドカーペットでの歓迎について。

 

[3]Reuters. Kremlin says Putin, Xi and Trump may hold a trilateral meeting. 2026年9月1日。APECに合わせた米中露3者会談の可能性に関するロシア側の発言について。

 

[4]South China Morning Post. Middle powers don’t have to wait for a Trump-Xi-Putin summit. 2026年9月。米中露首脳会談の観測と、ヤルタ会談との類比を論じた論説記事。

 

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