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【森保ジャパン敗北の真相】

 

 

なぜ日本は「竹槍でB29」を100年経っても卒業できないのか?

──サッカーが映し出した「日本沈没」の正体──

⭐️森保監督は「現代日本人」の鏡である

今回のワールドカップサッカーは、まさに「森保で始まり、森保で終わった」大会でした。日本のサッカー史上初の海外で揉まれている能力の高いタレントを多く擁しながら、史上最弱と評されるブラジル相手にまったく歯が立ちませんでした(冷静に分析すると完敗です)。

 

 

 

この試合を見て、日本の自衛隊に特殊部隊を創設した方の著書のことを思い出しました。日本の一人一人の兵隊は米国と比べて優秀ですが、結局戦争には勝てなかった。それは日本には米国のような優秀な戦略家が存在しなかったからです。米国は兵士の能力(忠誠心も含め)が低いことを前提にして、戦略を組み立てていました。

 

 

 

今回のサッカーでは、ブラジルの選手の個々人の能力が高く、この例にはあてはまりませんが、それでもブラジルは後半に日本に対する戦略を変えてきました。日本は具体的な戦略もないまま、防戦一方の過去の強豪との試合と同じ見慣れた光景になっていました。

 

 

 

 

誤解しないでいただきたいのは、これは単なる一監督への批判ではないということです。森保監督という人物は、いわば「現代日本人を映し出す鏡」のような存在なのです。

 

 

 

私自身も日本人ですから、他国の人と比較すれば、根っこの部分では同じ傾向を抱えていることは認めざるを得ません。その傾向とは何か。一言でいえば、「エビデンス、ファクトや論理的思考よりも、精神論を優先してしまう」という、この国に深く根を張った病です。

 

 

 

⭐️「竹槍でB29を落とす」──笑えない、今も続く日本の現実

太平洋戦争中、米国の戦闘機に向かって竹槍で突く練習をしていた映像をご覧になったことはあるでしょうか。時速500キロで飛ぶ鉄の塊に、木の棒で立ち向かう。今見れば漫画のようですが、これこそが明治以降の日本を貫いてきた「精神論」の典型例です。

 

 

そして恐ろしいのは、この思考回路が、戦後80年経った今もなお、形を変えて生き続けていることです。

 

 

 

私の子供時代に大流行した「巨人の星」や「アタックNo.1」を思い出してください。うさぎ跳びで階段を上り、血を吐くまで練習し、日常生活でも養成ギブスを装着させられ、それでも「根性で乗り越えろ」と叫ぶ。いわゆる「スポ根」と呼ばれる文化です。「とにかく辛い練習に耐え抜けば一流になれる」──この呪文のような信仰が、戦後日本のスポーツ界を支配してきました(いまだに日本のプロ野球では、桑田のような論理的な練習を否定している)。

 

 

しかし、ここで立ち止まって考えていただきたいのです。この精神論によって、本来才能あふれていた若者たちが、いったいどれだけ潰されてきたことでしょうか。膝を壊し、心を壊し、競技を去っていった無数の原石たち。その検証は今もなされず、それどころか精神論は今も「美徳」として崇められ続けているのです。

 

 

 

⭐️WBCに見る「ガラパゴス・ジャパン」の悲劇

今年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)を見てください。世界中の選手がメジャーリーグの公式球で戦う中、日本だけが頑なに国内仕様の球を使い続け、ルール変更にも背を向けています。優勝したベネズエラの監督・コーチ陣は、メジャーリーグで活躍したレジェンドがずらりと並んでいました。日本でいうと、野茂、黒田、イチロー、松井選手が揃った感じです。本気度が違うということです。

 

 

 

これは何を意味するか。「優勝を目指すこと」よりも「既得権益を守ること」が優先されているということです。世界基準のグラウンドで戦う前に、まず日本国内の利権というぬるま湯から出ようとしない。これでは、いくら優秀な選手が現れても、戦う前から片足を縛られているようなものです。

 

 

 

世界のスポーツ界は、まるで早送りの映像のように変化し続けています。ところが日本は、その流れに追いつこうという意志すら持たず、化石のように硬直したまま。原因は明白です。各スポーツ協会の老朽化した組織構造と、そこにしがみつく既得権益層の存在です。

 

 

 

そして悲しいかな、これはスポーツ界に限った話ではありません。日本の政治も、かつて世界を席巻した主力産業も、まったく同じ構図にあります。「硬直した姿勢」と「既得権益への執着」──この二つが、現在の日本の惨状を生み出している双子の病巣なのです(もちろん、ここまでの急激な日本の凋落は、特定の集団による日本破壊工作が主因です)。

 

 

 

⭐️「飛車角落ち」で世界一に挑む将棋指し

さて、サッカーの話に戻しましょう。

 

 

 

典型的な日本人監督には、他国の監督には見られない美点があります。チームをまとめ、選手一人ひとりに細やかな気配りをし、士気を高める力です。これは確かに日本人ならではの強みでしょう。

 

 

 

しかし、その裏側には影もあります。巧妙に衝突を避け、責任を上手にすり抜けるという一面です。リスクを恐れる臆病さと、それを覆い隠す頑固さ、戦略の欠如。それは選手選考の段階から透けて見えていました。今回の結果は、起こるべくして起こったと言えるでしょう。

 

 

 

本番のあの過酷な試合環境を考えれば、実力があり、海外で揉まれている選手を中心に選ぶのは、誰が考えても論理的な結論です。エースの三笘選手は怪我で選べなかった。それは仕方がない。しかし、直前のサッカー界の世界最高峰のチャンピオンズ・リーグでも活躍した守田選手を頑なに拒否したことで、日本代表は将棋でいう「飛車角落ち」、つまり最強の駒を二つ欠いた状態で世界一を目指すという、無謀な戦いに突入してしまいました。まさしく、太平洋戦争と同じです。

 

 

 

将棋を指す方ならお分かりでしょう。飛車角落ちで本気の相手に勝つことが、どれほど絶望的なことか。

 

 

しかも、長く戦列を離れていた主将・遠藤選手をわざわざ米国まで呼びながら、大会直前で離脱させる迷走ぶりまで重なりました。

 

 

 

そして「飛車角落ち」の必然的帰結として、同じ選手ばかりが起用され、疲労はピークに達していたはずです。いくら精神論で鼓舞しても限界があります。ならば、なぜ若くフレッシュな選手を思い切って使わなかったのか。なぜ主力を思い切って休ませることをしなかったのか?答えは一つです。「リスクを避けること」が最優先される、日本人の典型的な行動様式が、ここでも顔を出したのです。

 

 

 

特にブラジル戦の後半の戦いは、強豪国に弱小国がとる「守り切ってカウンター」という、8年間いったい何を積み上げたのかと残念なものに終わりました。守りの選手を攻撃の選手に変えた交代に至っては、リードしていて勝ち切るときに使うものであって、勝ちに行く姿勢ではありませんでした。実際、この交代でブラジルはさらに攻撃が増しました。

 

 

 

そして現状の日本の組織であれば、この結果の検証を何も行わずに、「よくがんばった」という日本特有の印籠で、「森保続投」という話が出てきてもおかしくはありません。同じことの繰り返しです。「頑張ったと」いうことと「結果」は別の話です。

 

 

 

⭐️明治以前の日本人は、もっと自由で創造的だった

ここで私が強調したいのは、これは本来の「日本人の本質」ではないということです。

 

 

 

少なくとも明治以前の日本人は、もっと柔軟で、もっと創造的で、もっとエネルギーに満ちあふれていました。江戸の町人文化、戦国武将たちの大胆な発想、平安貴族の美意識──私たちの祖先は、決して「精神論で自分を縛る民族」ではなかったのです。

 

 

 

明治以降に植え付けられた「精神論こそ美徳」という“洗脳”から、私たちはそろそろ目覚めなければなりません。

 

 

 

⭐️日本が世界でサバイバルするための「三つの覚悟」

これから日本人が世界でサバイバルしていくために必要なこと。それは難しい話ではありません。

 

 

 

世界の変化に頑なに抵抗するのではなく、もっと柔軟に対応すること。精神論ではなく、論理的にものを考えること。そして、硬直した既得権益を勇気を持って解体すること。

 

 

 

この三つができたとき、初めて私たちは、古来の日本人が持っていた本来の創造力とエネルギーを、いかんなく発揮できるようになるはずです。風通しの良い国家へ──森保ジャパンの敗北は、私たち一人ひとりに、そのことを静かに問いかけているのかもしれません。

 

 

「台湾有事」「自衛隊の派遣」「憲法改正」「緊急事態事項」などと殊更叫ぶのは、竹槍でB29に立ち向かった先人たちと同じ過ちを繰り返しているのです。論理的にものを考えること。いつまでも宗主国から舐められているのは、ひとえに明治以降に定着した日本の行動様式にあるのです。

 

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