Book

「脂肪肝の真犯人はプーファだった!―糖悪玉説のウソと隠された真実」

脂肪肝の真犯人はプーファだった!―糖悪玉説のウソと隠された真実

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、現在、世界人口の約25%に影響を及ぼし、深刻な健康問題および経済的負担を引き起こしている世界的な流行病です。

 

 

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、単純性脂肪肝(NAFL)から非アルコール性脂肪肝炎(NASH)へと進行し、NASHはさらに肝硬変や肝細胞癌(肝がん)といった致命的な病態に繋がるリスクが高まります。

 

 

その背景には、肝細胞への過剰な遊離脂肪酸(FFA)の流入による「脂肪毒性」が深く関与しています。

 

 

遊離脂肪酸で細胞に毒性をもたらすのは、酸化しやすい油、つまりプーファです。

 

肝細胞がプーファを中性脂肪(TG)として管理する能力が限界を超えると、肝臓のダメージが進行していきます。

参考文献

・Understanding lipotoxicity in NAFLD pathogenesis: is CD36 a key driver? Cell Death Dis. 2020 Sep 25;11(9):802.

 

 

プーファ(多価不飽和脂肪酸)と肝臓ダメージの深い関係

プーファ(植物油脂やオメガ3)は酸化しやすい性質を持ち、遊離脂肪酸として血中に過剰に存在すると、肝臓で中性脂肪として処理されます。しかし、その処理能力を超えると、プーファは肝臓内に蓄積し、直接的なダメージを与えます。

 

 

具体的には、次のメカニズムによって肝臓の機能を損ないます:

 

  1. 酸化と炎症:プーファが酸化して過酸化脂質を生成し、炎症を引き起こすエイコノサイドに変換される。
  2. ミトコンドリアへのダメージ:エネルギー産生の要であるミトコンドリアにダメージを与え、NAFLDから肝硬変、さらには肝がんへと進行させる。

参考文献

・From Non-Alcoholic Fatty Liver to Hepatocellular Carcinoma: A Story of (Mal)Adapted Mitochondria. Biology (Basel). 2023 Apr 14;12(4):595.

 

 

果糖(フルクトース)への誤解

一方で、「果糖(フルクトース)が脂肪肝の原因である」という通説は、隠れた「プーファ問題」を覆い隠すための都合の良いスケープゴートに過ぎません。その理由を以下に挙げます:

 

  1. 果糖を中性脂肪に変換するにはエネルギーコストが高すぎる
    果糖を中性脂肪に変換する際、全エネルギーの約30%が消費されるため、余剰な果糖が存在しない限り、わざわざ脂肪に変換されることはありません。

 

参考文献

・Effects of fructose-containing caloric sweeteners on resting energy expenditure and energy efficiency: a review of human trials. Nutr Metab (Lond) 2013 Aug 13;10(1):54

 

  1. 非現実的な条件の研究に基づく誤解
    果糖が肝臓に脂肪を蓄積するとした研究の多くは、日常では考えられない高用量の果糖を与えた実験に基づいています。

参考文献

・Evidence-based review on the effect of normal dietary consumption of fructose on blood lipids and body weight of overweight and obese individuals. Crit Rev Food Sci Nutr. 2010 Jan;50(1):53-84

 

  1. 日常摂取レベルの果糖は脂肪肝を引き起こさない
    日常の食生活における果糖摂取では、肝臓に脂肪が蓄積することは確認されていません。また、果糖摂取が中性脂肪を増加させる場合でも、その原因は過剰カロリー摂取であり、果糖そのものではありません。

参考文献

・Evidence-based review on the effect of normal dietary consumption of fructose on blood lipids and body weight of overweight and obese individuals. Crit Rev Food Sci Nutr. 2010 Nov;50(10):889-918

 

・The Contribution of Dietary Fructose to Non-alcoholic Fatty Liver Disease. Front Pharmacol. 2021 Nov 18:12:783393.

 

・Effect of Fructose on Established Lipid Targets: A Systematic Review and Meta-Analysis of Controlled Feeding Trials. J Am Heart Assoc. 2015 Sep; 4(9): e001700

 

 

  1. 果糖由来の中性脂肪は酸化しない飽和脂肪酸
    果糖が脂肪になった場合でも、それは酸化しない飽和脂肪酸に変換されるため、肝臓へのダメージには繋がりません。

 

プーファに目を向けよ!

これまで、果糖を悪者とする「糖悪玉説」は、一般大衆だけでなく、医師や研究者たちにも広く受け入れられてきました。現在でも、特に今後とりあげる米国心臓学会(AHA)と植物油脂の癒着問題がエビデンスを大きく曲げています。

 

しかし、その背後で見落とされてきた「プーファの真実」に目を向けるべき時が来ています。

 

肝臓の健康を守るためには、酸化しやすい脂肪酸であるプーファの摂取を控えることが鍵なのです。

 

 

あなたの肝臓を守るための第一歩――それは「脂肪の質」を見直すことから始まります。

 

 

 

関連記事

  1. 『“フェイク肉”を食べようー本物の肉は新型ウイルスに感染している?by…

  2. 『ストレスホルモンと自殺の関係』

  3. 『ココナッツオイルは新型コロナに効果がある!(再掲)』

  4. 『ビタミンC欠乏症の真実』

  5. 『血糖が高いとウイルス感染になりやすい???』

  6. 『ウイルスはガンを発生させるのか?』

  7. 『多動症の本当の原因!』

  8. 『ワクチンの真実を語るのに「陰謀論(conspiracy theory…