癌研究の分野において、臨床試験への参加が苦しむ患者の寿命を大幅に延ばすという前提がなされています。
実際によくドラマなどで、あらゆる治療で効果が出なかったガンに罹った人が、最期の望みとして、新しい抗がん剤の臨床試験に奇跡的に参加できてV字回復したというようなシナリオが使われています。
あるいは新しい抗がん剤の臨床試験に参加するのに、政治的なコネを使用したなどというシナリオも見かけます。
医師たちも、ガン(慢性病一般😀)に対しては無力なので、少しでもガン患者に希望をもたせるために、新しい抗がん剤の臨床試験の参加を促したりすることもあります。
このようにメインストリームのメディアや製薬会社の報道は、新しい抗がん剤の臨床試験参加の利益を洗脳する役割をもっています。
さて、その新しい抗がん剤治療の臨床試験について、いまや信頼が失墜した医学雑誌の一つJAMAに興味深い最新の研究が報告されています(Survival Benefit Associated With Participation in Clinical Trials of Anticancer Drugs. JAMA. Published online May 20, 2024. doi:10.1001/jama.2024.6281)。
新しい抗がん剤の臨床試験への患者参加が、通常のケア(対処療法)と比較してより長い生存期間と関連しているかどうかを調べたメタ解析論文です。
新しい抗がん剤の臨床試験では、質の低い研究が多いのが通常ですが、その中でも比較的信頼のおける研究に絞って調べると・・・・・・
新しい抗がん剤の臨床試験参加による生存利益はないという結論に至りました。
メディアや製薬会社が喧伝するような生存期間を延ばすことはないということです。
そして、抗がん剤には厳しい副作用がつきものです。
新しい抗がん剤の臨床試験では、余命の生活の質も落ちるでしょう。
穿った見方になるかも知れませんが、これは「ガンに対して薬は無効だから、遺伝子ワクチン(ガンワクチン)で予防・治療しましょう」というキャンペーンの前段階のように感じます。
なにしろ一流医学雑誌が掲載する内容ですから(^_−)−☆。