世界を我が物顔に謳歌してきた、いわゆる西側の先進国(Western countries)が総崩れにされる中、その最先端を走らされているのが、ニッポンという国です。
10月からインボイス制度が施行され、私たちが崖っぷちに追いやられます。
私たち一般市民が苦しめられるのは、日本を統治する♨️権力者たちのプロットだけではありません。
権力者の下僕である財務省という組織の体質が、さらに私たちを死に追いやります。
雑誌記事にこのことを一般の人に簡潔に説明した内容がありましたので、それを転載いたします。
(転載開始)
国が滅んでも減税だけはしない
国民が物価上昇と重い税負担に苦しんでいるのに、なぜ財務省は増税を止められないのか。「財政再建には増税が必要」とうそぶくが、それはあくまで建て前だ。
千葉商科大学教授で経済ジャーナリストの磯山友幸氏は「増税によって国に入るカネが増えればそれだけ財務省の権限が強くなるので、財務官僚が増税したくなるのは当然」と、その根本原因を指摘する。
「財務省は各省庁に予算を振り分ける権限を持っているので、予算が欲しい他省庁の官僚および政治家に大きな顔ができるわけです。
予算が増えれば増えるほどその権限が大きくなるため、増税したいという欲望に常に駆られてしまう。
反対に権力の源泉を減らすことになる減税には、何のインセンティブも湧かない。減税すべきなんて口にする財務官僚がいれば、その瞬間に財務省内での出世の芽はなくなる、とさえ言われているのです。
日本の財政の最大の問題は、予算を効率化したり、無駄な支出を削減した人が褒められないこと。どれだけ予算を効率化しても評価につながらず、増税案をひねり出した役人が出世するという仕組みがあるので、みんな歳出を増やすことしか考えなくなる」
国破れて税あり
ある中堅の財務官僚は、省内のこんな空気を明かす。
「増税の枠組みを作った財務官僚の名前は、省内でも語り継がれるのです。たとえば消費税を8%にした功労者の一人である木下康司さん(’13年~’14年の財務次官)の名前は、いまでも『あの人は胆力があった。自らメディアに出演し、矢面に立って増税の必要性を説いたからな』と話題に上がる。その後、木下さんは日本政策投資銀行の副社長(のちに会長)となりました。
省内での評価が上がれば、退官後も大企業や待遇のいい組織に率先して天下りできる。名声も地位も確保できるのだから、増税について考えることが何よりも重要になっていくのです」
反対に減税に関しては「消費税の引き下げがよく議論に上がるが、一度でも引き下げたり、あるいは減税策を実施すれば『どうしてその税が下げられて、こちらは下げられないのか』とあらゆる方面から減税を求める声が上がってしまい、歯止めが利かなくなる。『蟻の一穴』を作らないためにも、そうやすやすと減税することはない」という。
財務省の増税への執念は、意外なところにも現れている。それは若年層への教育だ。財務省の増税ロジックを早くから植え付けるために、中高生はもちろんのこと、小学生にもその手を伸ばしている。
本当のエリート集団であるなら、どこかでそのズレに気づき、誤りを正す方向に舵を切ると思うのだが、エコノミストの田代秀敏氏は「そもそもの財務省の成り立ちを振り返れば、期待できない」と指摘する。
「明治政府が成立して以降、日本の政府は西南戦争、日清戦争、日露戦争、満州事変、日中戦争、太平洋戦争と戦争を繰り返すたびに新たに増税をしてきました。
太平洋戦争での敗戦が時間の問題となると、大蔵省は、戦後に財政破綻しないために、新円切替・預金封鎖・財産税(最高税率90%)の3点セットを計画し、戦後に実施しました。
こうして財政破綻を回避してきた成功体験が『大蔵省の使命は増税によって財政破綻を防ぎ国家を崩壊させないことだ。その使命のためには国民に犠牲を強いても仕方がない』というマインドを確立してしまった。
それが財務省に引き継がれ、安定的財源の確保が最優先という考えになってしまった。その結果、行き着く先はいつも増税となるのです」
国が滅びるほどの不景気になっても「日本を救うためには増税が必要」と考えるなら、彼らのことを偽エリートと呼ばざるをえない。
騙され続けた日本人
20年前、「日本に年収300万円時代が到来する」と私が指摘すると、官僚や政治家から「森永はあり得ないことを言っている」と笑われました。
それが、いまや国税統計で一番多い年収階層は300万円超~400万円以下。日本の経済は、落ちるところまで落ちてしまったのです。
なぜか。財務省が推し進める増税路線に、この国が従い続けたからです。
日本国民はこの40年間、財務省の「日本を救うには増税しか道はない」という教義にダマされ続けてきました。その問題点を近著『ザイム真理教』に記しましたが、いまこそ、この教義から脱しなければなりません。
私は66歳になりましたが、残りの人生、財務省のやり方は間違っていると言い続けます(「週刊現代」2023年9月23日号より)。
(転載終了)
「国破れて放射能汚染あり」とこの国の実態(原発54基を狭い国土に抱える)をお伝えしてきましたが、いまや「国破れて税金あり」もニッポンを的確に表現しています。
財務省という組織の生き残りが、日本や日本国民よりも優先されるというのは、本末転倒です。
寄生虫が宿主を食い殺してしまった後には、この国にはやはり放射能と税金しか残らないのでしょう(^_−)−☆。