『アルツハイマー病の特効薬:糖のエネルギー代謝』
現代医学や基礎研究で、ガンの次に国民の税金が無駄に散財されている分野が、アルツハイマー病に代表される認知症です。
正確には、過去記事でもお伝えしたように、♨️権力者の所有物である製薬会社および研究者の生活のために浪費されてきました。
そして、やはり糖尿病やガンと同じく、アルツハイマー病などの神経変性疾患でも「糖のエネルギー代謝」の向上が根本治療であることを示唆する臨床試験の結果が出始めました。
米国国立衛生研究所(NIH)に登録されているアルツハイマー病と診断された47人に1年間ナイアシノマイド(動物性ビタミンB3)とプラセボ(偽薬)を投与したランダム化二重盲検臨床実験です(『Nicotinamide as an Early Alzheimer’s Disease Treatment (NEAT)』https://classic.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03061474)。
ナイアシノマイドは、糖のエネルギー代謝を回す、つまりミトコンドリアに蓄電作用(誘電場を生成)をもたらす「NAD+」の元になる代表的な物質です。
ナイアシノマイド投与したグループでは、統計学的に有意に認知症の臨床症状の悪化に歯止めがかかりました。
さらに、ナイアシノマイド投与したグループでは、脳内に異常タンパク質(タウタンパク)の蓄積あるいは、神経変性の指標となるエクソソームが減少しました(A phase 2a proof-of-concept double-blind, randomized, placebo-controlled trial of nicotinamide in early Alzheimer’s disease. Presented at: AAIC 2023; June 16-20; Amsterdam, Netherlands. Abstract 77979)(Oral nicotinamide riboside raises NAD+ and lowers biomarkers of neurodegenerative pathology in plasma extracellular vesicles enriched for neuronal origin. Aging Cell. 2023;22(1):e13754. doi:10.1111/acel.13754.)。
特許が絡む高価な薬剤ではなく、糖のエネルギー代謝を高めるだけで、アルツハイマー病に代表される認知症の進行が食い止められるということです。
ちなみに、ナイアシノマイドだけでなく、同じく「NAD+」を増やして糖のエネルギー代謝を回す他の物質でも、認知症に効果あります(Concentration-Dependent Activity of Hydromethylthionine on Cognitive Decline and Brain Atrophy in Mild to Moderate Alzheimer’s Disease. J Alzheimers Dis. 2019;72(3):931-946)。
今回は1年間のナイアシノマイドの投与でしたが、1年以上、糖のエネルギー代謝を高めることを継続すれば(良質の糖質も同時摂取)、認知症の進行を止めるだけでなく、認知力、実行能力、思考・記憶力などの脳の機能も向上していくでしょう。
ガン、糖尿病、認知症など現代社会が創設した慢性病の原因は、たった一つの生命の基本原理を知ることで、根本治癒可能なのです(^_−)−☆。