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『オメガ3はコレステロールを消滅させる!〜オメガ3神話をやめると病は治る』

コレステロールは、私たち生命体にとって欠乏すると生死に関わる必須の物質でした。

そして、悪玉コレステロールとされるLDLコレステロールこそ、私たちを守る抗ストレス物質でした(みなさんの大好きなビタミンDもLDLコレステロールから合成される)。

そして、善玉コレステロールとされるHDLコレステロールは、主に毒性物質を吸着する大切な役割がありました。

 

そのため、善玉コレステロールが高いというのは、毒性物質に暴露している状態を示すということでした。

 

悪玉コレステロールが高いという状態も、甲状腺機能(糖のエネルギー代謝)が低下しているサインです。

 

コレステロールに善玉も悪玉もなく、いずれのコレステロールも私たちの命のフローには必須の物質です。

 

したがって、LDLコレステロール、HDLコレステロールのいずれも低いと心臓疾患だけでなく、あらゆる病態による死亡のリスクが高まります。

 

ほとんどの人は、「コレステロール=血管を詰まらせる」という“パブロフの犬”状態になっていますから、卵や肉などのコレステロールを多く含む動物性食品に悪い印象を植え付けられています。

しかし・・・・・

 

事実は小説より奇なり。

 

コレステロールの大半は自前で糖(ブドウ糖)から体内産生されています。

コレステロールは、
体内合成:食事=7:3
の割合と見積もられています(Absorption and metabolism of dietary cholesterol. Annu Rev Nutr. 1983;3:71–96)。

食事中のコレステロールが減少しても、コレステロール体内合成(De novo cholesterol synthesis)が脳、肝臓、腸管、性腺組織、皮膚などで高まるために、体内でコレステロールが不足することはありません(Dietary cholesterol and the risk of cardiovascular disease in patients: A review of the Harvard Egg Study and other data. Int. J. Clin. Pract. 2009;63:1–8.)。

脳にいたっては、全身のコレステロールの20%も含む最大のコレステロールリッチの組織であるに関わらず、食事中のコレステロールをそのまま利用することはなく、すべて脳内でコレステロールを自前で合成しています(Brain cholesterol: long secret life behind a barrier. Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2004;24:806–815)(Cholesterol Metabolism in the Brain and Its Association with Parkinson’s Disease. Exp Neurobiol. 2019 Oct; 28(5): 554–567)。

 

リノレイン酸やDHAといったオメガ3も、この自前のコレステロール合成にリサイクルされています。

 

ところが、このコレステロールの体内合成を根本から止めてしまう毒物が存在します。

 

その王様がDHAに代表されるオメガ3です(N-3 polyunsaturated fatty acid regulation of hepatic gene transcription. Curr Opin Lipidol. 2008 Jun;19(3):242-7)(Effect of dietary n-3 polyunsaturated fatty acids on cholesterol synthesis and degradation in rats of different ages. Lipids. 1989 Jan;24(1):45-50)。

 

プーファの中でも、植物油脂(オメガ6、リノール酸)よりは、リノレイン酸(エゴマ、亜麻仁)の方が、コレステロール合成ブロック効果が高いことが示されています(Effects of dietary alpha- or gamma-linolenic acid on levels and fatty acid compositions of serum and hepatic lipids, and activity and mRNA abundance of 3-hydroxy-3-methylglutaryl CoA reductase in rats. Comp Biochem Physiol A Mol Integr Physiol. 1999 Feb;122(2):213-20)。

 

さらにリノレイン酸よりもフィッシュオイル(EPA,DHA)の方が、コレステロール合成ブロック効果は高いことも分かっています(Studies on the distribution of lipides in hypercholesteremic rats. I. The effect of feeding palmitate, oleate, linoleate, linolenate, menhaden and tuna oils. Arch. Biochem.Biophys., 86, 302-308 (1960))。

 

オメガ3が体内に入ってきた当初は、私たちは毒性物質処理のためにHDLコレステロールを増量するのですが、オメガ3自体がコレステロールの体内合成そのものを止めてしまうので、やがてHDLコレステロールおよびLDLコレステロールの両方が低下してきます。

オメガ3がいかに恐ろしい毒物であるかが少しは見えてきたのではないでしょうか?

 

この生命に関わるコレステロール合成を根元で止めてしまうのは、オメガ3以外にもコレステロール降下剤(スタチン)、放射線、エストロゲン、ファスティングなどが代表的なものです(^_−)−☆。

 

 

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