過去記事で、インフルエンザ感染、RSウイルス感染、鼻炎、気管支炎、副鼻腔炎などの上気道・呼吸器感染だけでなく、新型コロナウイルス感染にも塩水の鼻・咽頭うがいが有効であることをお伝えしました。
今回は、ファイザーやモデナなどが当初は予定していた臨床試験でのプラセボ群に与えた塩水の注射も新型コロナウイルスなる遺伝子の増殖を防ぐことが報告されました(Inhibition of Severe Acute Respiratory Syndrome Coronavirus 2 Replication by Hypertonic Saline Solution in Lung and Kidney Epithelial Cells. ACS Pharmacol Transl Sci. 2021 Sep 3 : acsptsci.1c00080.)。
ヒトの肺上皮細胞に新型コロナウイルスなる遺伝子を振りかけた後に、1.1%の塩水を加えたところ、88%の増殖抑制率を示しました。
1.1%の塩水は、ファイザーやモデナの臨床試験でプラセボ群に接種した生理食塩水(0.9%)と変わりません。
それ(遺伝子ワクチンより生理食塩水の方が効果は高いこと)が分かっているので、臨床試験を事実上の中止に追い込んだのです。
アフリカミドリザルの腎臓上皮細胞に由来するベロ細胞に新型コロナなる遺伝子を振りかけた後に、今度は1.5%の塩水を添加すると100%増殖抑制を示しました。
この論文では、濃い目の塩水がなぜウイルス感染に効果があるのかについて、全くトンチンカンな推測しかしていませんでした。
リアルサイエンスでは、塩水の効果が明確です。
まずセロトニン、レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系というストレス系統を抑えて、感染症なる病態を抑えることが一つ。
特に新型コロナと呼ばれている病態では、セロトニンやACE2をブロックすることでレニンーアンジオテンシンーアルドステロン系を過剰刺激することが原因の一部を作っています。
さらに塩水の濃度が濃い方が高い効果を示すので、浸透圧効果です。
感染症や慢性病に陥る病態では、細胞は浮腫という水膨れの状態になっています。
この浮腫を改善して細胞内の状態を整えるのが、濃い塩水なのです。濃度が高いほど効果が高いのも、浸透圧効果を示しています。
この2つが大きな塩水の効果ですが、砂糖水やハチミツ水でも同じ作用を期待できます。
また慢性的に還元(アルカリ)状態に陥っている現代人の細胞内(粘膜細胞も含む)を酸化状態に戻すためには、酸化物質のうがいや吸入も効果を示します(拙著参照)。
多くのワクチンや薬剤の臨床試験では、プラセボ(生理食塩水)に勝てないので、ごまかしが横行しているのです。
プラセボをもっと濃い塩水にすると、プラセボ群に勝てる薬剤やワクチンはないでしょう(^_−)−☆。