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『飽和脂肪酸悪玉説ー再考』

『飽和脂肪酸悪玉説ー再考』

先日もお伝えしたように、米国の食事ガイドラインをはじめ、世界各国のガイドラインは、まだ飽和脂肪酸をプーファ(植物油脂、魚油)に変えましょうと奨励しています。

過去記事や拙著などでも再お伝えしてきましたが、飽和脂肪酸がプーファに変えた時代から、急激に自己免疫疾患、がんなどの慢性病が増加しているのです。

現代医学でお経のように唱えられているのは、飽和脂肪酸が血管をつまらせるという「飽和脂肪酸悪玉説(diet-heart hypothesis)」です。

この仮説は、飽和脂肪酸がコレステロール(LDLコレステロール)産生を高めることで動脈硬化を引き起こすというものです。

砂糖悪玉説も同じく、ショ糖、フルーツやハチミツの糖質がコレステロール産生を高めるために、動脈硬化を引き起こすというものです。

コレステロール、とくにLDLコレステロールは、糖の次に重要な抗ストレス物質であることをお伝えしてきました。

したがって、プーファ(EPA、DHA)やスタチン製剤(コレステロール降下剤)は、このLDLコレステロールをブロックするために、今回の新型コロナウイルスをはじめとした感染症やガンなどのあらゆる慢性病の直接の原因となります。

さて、最新の研究でも、飽和脂肪酸がLDLコレステロールを高めることと動脈硬化には関係がないということを論文掲載しています(The American Journal of Clinical Nutrition, 2021;, nqaa322, https://doi.org/10.1093/ajcn/nqaa322)。

これはあくまでも著者の仮説ですが・・・・・・

プーファを摂取すると細胞膜に過剰な流動性が発生します(細胞の構造が不安定になる)。

細胞膜を安定化させるために、コレステロールを血液中から細胞膜に使用するために、“結果的”に血液中のコレステロール値が減るとしています。

リアルサイエンスでは、細胞膜(電子顕微鏡のアーチファクト)もありませんし、コレステロールが減るのはプーファ(特にオメガ3)そのものによるコレステロール合成障害によるものであって、著者らが想定している仮説は正しくはありません。

しかし、コレステロールが増えたり、減ったりするのは、環境に適応した結果であり、飽和脂肪酸がコレステロールを増やすことと関係がないという点は正しいです。

動脈硬化とLDLコレステロールの上昇は関係がありません。

むしろ、プーファ過剰でコレステロールにプーファが結合したものが増えることが、動脈硬化の直接の原因になっています。

このように想定しているメカニズムは正しくありませんが、少なくとも飽和脂肪酸悪玉説は間違いであるということが近年になってようやく論文報告されるようになったことは喜ばしいことです。

このようなエビデンスが各国の食事のガイドラインに反映されていないというのも現実です。

このような真実が広く知れ渡るようになる事が、新型コロナフェイクパンデミックに顕著に認められる“医療の政治化”という100年以上の悪しき伝統を徐々に崩壊させていく先駆けとなるでしょう(^_−)−☆。

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