私たち現代人は、歴史上でも最も目に見えない毒性物質にさらされています。
その一つが大気汚染。
大気汚染の中でも、微小粒子(fine particles)と呼ばれるPM2.5などの汚染物質の吸引あるいは飲み込みは、全身に激しい炎症を引き起こします。
さて、ロックダウンの効用として、大気汚染が減少したという報告を過去記事でもお伝えしました。
車や飛行機の移動や工場の稼働が止まったために、一見当然のように思えますが、果たして本当なのでしょうか?
確かに、車の排気ガスの二酸化窒素などの汚染粒子は減少していますが、肝心の私たちの悪影響を及ぼすPM2.5は、ロックダウンによって減少していなかったことが最新の研究で明になりました(Occupational and Environmental Medicine, 2020; oemed-2020-106659 DOI: 10.1136/oemed-2020-106659)。
OMG!
世界各国で、私たち大衆はロックダウンによって外出禁止など自宅に居る時間が長くなりました。
そのおかげで、私たちは逆により高濃度のPM2.5にさらされることになったのです。
その原因は、クッキングオイル(プーファ)が調理の際に揮発したもの(cooking fume)や、喫煙者の煙に含まれるPM2.5を吸い込むことになったことによります。
とくにタバコの煙を吸うと(副流煙、second-hand smoke)では、PM2.5の吸収が2倍近く増加することが分かっています(Tob Control 2015;24:e205–11)。
家に閉じこもるより、外に出た方がまだPM2.5への暴露が少ないということです。
この論文には掲載されていませんでしたが、化繊(プラスチック)のマスクや手袋の“パンデミック”増産があったので、これらの工場からの大気汚染は、車などのそれを帳消しにしたと思います。
環境面、あるいは私たちの健康面から見ても、ロックダウンを正当化する根拠は何一つ見当たらないことは明らかになりましたね(^_−)−☆。