昨日の記事で加齢とともに方向オンチになる理由は、体内のプーファの蓄積が最大の原因とお伝えしました。
とりわけ、脳細胞へのプーファの蓄積が方向オンチになるだけでなく、判断力や記憶力を低下させます。
さて、判断力や記憶力が著明に低下するアルツハイマー病の死後の脳を調べた研究があります。
この研究では、コントロール(比較対象)として、認知症ではない人の死後の脳と比較しています。
その結果・・・・
アルツハイマー病の脳障害の特徴的部位(middle frontal and inferior temporal gyri)で、オメガ3およびオメガ6のいずれのプーファの蓄積量が有意に高いことが示されました(PLoS Med. 2017 Mar; 14(3): e1002266)。
この研究では、一価の不飽和脂肪酸であるオレイン酸の蓄積も同様に有意に高かったことが報告されています。
そして、アルツハイマー病の脳障害の特徴である脳の異常タンパク質(neuritic plaque and neurofibrillary tangle)沈着は、これらのプーファ蓄積と強い相関関係にありました。
とくに、判断力などの思考を司る脳の前頭葉では、アルツハイマー病の人は、そうでない人よりもオメガ6の量は少なくなっていますが、オメガ3(DHA)は、著しく高くなっていました。
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これはまさしくここ数年私が拙著や講義でお伝えしてきたこととぴったりと一致します(老化の原因は、ミトコンドリア内膜説(^_−)−☆)。
プーファの中でも植物油脂(みなさんがご使用されている調理油)は、拙著『プーファフリーであなたはよみがえる』出版以来、さすがに発がん物質であることは認識されてきたようです。
しかし、まだ世間一般はおろか医学界でさえも、オメガ3神話に洗脳されています。
粉ミルクなどに、プーファの中でも最も毒性の強いDHAを混入しています。
しかし、拙著『オメガ3の真実』でお伝えしたように、臨床試験では、オメガ3のDHAによって、私たち人間の判断・認知や記憶が改善することは認められていません(JAMA. 2010 Nov 3; 304(17):1903-11)(Neurobiol. Aging. 2012;33:e1417–e1429)(Prostaglandins Leukot Essent Fatty Acids. Jul-Aug 2014;91(1-2):1-20)。
長期のオメガ3投与の臨床試験を行うと、必ず様々な悪影響が出るでしょう。
現代医学でさえ、アルツハイマー病を3型糖尿病(あるいは脳の糖尿病)とよんでいることを拙著『糖尿病は砂糖で治す』で詳述しました。
まさに判断・記憶など認知能力が低下するのは、脳(および抹消の神経)の糖のエネルギー代謝障害であり、その主因はプーファ(とりわけオメガ3)の蓄積にあるのです(^_−)−☆。