Book

『胃薬が新型コロナウイルス感染症に効く理由』

皆さんは、ニューヨークの病院で胸焼けなどに処方される胃薬(ファモチジン、Famotidine)が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬として臨床試験に入っていることをご存知だったでしょうか?

2020年4月7日に187名の感染者対象に臨床試験をスタートし、現在では1,174名まで対象者を拡げています(Science. April 26, 2020)。

これは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で入院した人が、胸焼けを起こしたことでこの胃薬を投与したことがきっかけになっています。この胃薬を飲んでいる人は、飲んでいない人より約半分の死亡率だったことが目に留まった様です。

なぜこの胃薬が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の死亡率を低下させるのかの説明は全く見当違いですが・・・・・

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)と同じコロナウイルスは、セロトニンによって感染性が高まることを過去記事でお伝えしました。

このタイプの胃薬は、実はこの感染性を高めるセロトニンをブロックする作用があります(Pharmacol Res Commun. 1986 Sep; 18(9):807-12)(Korean J Anesthesiol. 2017 Apr; 70(2): 221–223)。

胃薬で統合失調症が軽快することもよく知られていますが、これもセロトニンが幻覚・妄想・不穏などの脳の刺激症状を引き起こすからです(J Clin Psychopharmacol. 2013 Aug;33(4):472-8)。

セロトニは、ポップカルチャーでは「ハッピーホルモン」と喧伝されている様ですが、リアルサイエンスでは、糖のエネルギー代謝をシャットダウンさせる強力なストレスホルモンかつ免疫抑制物質です。

従って、セロトニンをブロックすることは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)だけでなく、全ての感染症で有効なのです。

さらにこのタイプの胃薬は、糖のストックであるグリコーゲンの備蓄を増やすという作用を持っています。

(glycogen synthase kinases (GSK3)と呼ばれる酵素をブロックすることでグリコーゲンを増やしますが、その作用で糖尿病、癌、アルツハイマー病の治療として使用されている)

グリコーゲンも感染症や人類最大のピンチである低血糖というストレス対応に必須の物質です。筋肉の収縮にも必要であることは、『ハチミツ真実講座〜続編』で詳述しました。

この胃薬は、作用(セロトニンをブロックし、グリコーゲンを増やす)だけを見るとフルクトース(果糖)にそっくりなのです。

ビッグファーマは、実際はこのことは熟知していますが、セロトニンを増やす抗うつ薬(SSRI など)がドル箱なので、表立っては本当のことを言いません。その代わり、ポップカルチャーで「セロトニンはハッピーホルモン」と喧伝しているのです。

さて、私はこのフルクトースと同じ様な作用を持つ胃薬を使いません。なぜなら、医薬品は,大半は添加物だからです。

純粋のハチミツが歴史的にあらゆる感染症に対して有効な理由も、今回の胃薬の新型コロナに対するメカニズムでより理解できますね(^_−)−☆。

関連記事

  1. 『マスコミも顔負けの医学論文スピン!』

  2. 『救急搬送されて入院するケースが急増〜俯瞰シリーズ』

  3. 『検証シリーズ:新型567パンデミックはなかった!』

  4. 『母乳によるシェディング〜リアルサイエンスシリーズ』

  5. 『砂糖は命を救う〜リアルサイエンスシリーズ』

  6. 『ガンを増大させる処方薬とは?』

  7. 『若年者でも起こる遺伝子注射接種後の心臓の炎症』

  8. 『ヒトの狂牛病の急増の原因は?〜リアルサイエンスシリーズ』