『ウイルスの感染を媒介するホルモン!』

 

いわゆるウイルス感染と呼ばれる現象では、あるホルモン(神経伝達物質)が必要とされることが分かっています。

そのホルモンとは何でしょうか?

なんとそのホルモンは、私がストレスホルモンと分類する「セロトニン」。

過去にも致死的な「進行性多巣性白質脳症(PML:progressive multifocal leukoencephalopathy)」を引き起こすとされているJCウイルス(human polyomavirus)も、セロトニンをブロックすることで感染を防ぐことが報告されています(Science, 306 (5700), 1380-3 2004 Nov 19)。

これは、JCウイルスが私たちの細胞のセロトニン受容体に結合するとされているからです。

そして、今回のコロナウイルス。

SARS-CoV (severe acute respiratory syndrome-associated coronavirus)においても、増殖に必要な酵素はセロトニンを必要とすること、そしてセロトニンをブロックすることで、サーズ(SARS)を引き起こすコロナウイルスの増殖をブロックすることが報告されています(J Virol. 2005 Jun; 79(11): 7095–7103)。

セロトニンは、『新・免疫革命』等に詳述しましたが、強力な炎症性物質であり、自己免疫疾患、癌などの主要な原因になっています(Front Immunol. 2020; 11: 186)。

そして、セロトニンはなんと言っても強力な免疫抑制物質です(J Immunol. (2013) 190:2301–10. 10.4049/jimmunol.1201133)。

炎症を加速し、かつ免疫抑制とは不思議な感じがしないでしょうか?

セロトニンは基本的には、糖のエネルギー代謝のシャットダウン作用です。

初期にはその作用で炎症を加速させますが、慢性期では完全に免疫の反応そのものも抑制されるために、見かけの上では炎症さえ起こっていない“免疫抑制”の状態になるのです。

実際、免疫抑制状態では、炎症が起こらないのではなく(処理すべきゴミが蓄積している)、何かのきっかけで激しく炎症が起こります。

これを現代医学では、 「サイトカイン・ストーム(cytokine storm)」と呼んだりしていますが、単に生命場にゴミが大量に蓄積して処理に失敗した末期状態を反映しているに過ぎません。

したがって、炎症と免疫抑制は時相が違うだけで、根底のメカニズムは同じであることを知っておいてください(量子エネルギー医学では、赤→青→赤への循環を示す)。

セロトニンはウイルス感染症(実際は存在しない)に必須の物質で、かつ私たちにとっては強力な免疫抑制物質(新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症因子)であることを理解しておいてください。

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