新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などの重症例では、免疫抑制がベースにあることをお伝えしてきました。
感染症では、リンパ球系の細胞の機能も低下することが分かっています。
ナチュラル・キラー細胞(NK cell)というリンパ球も高等動物では、生命場のゴミ処理役として働きます(『新・免疫革命』)。
このナチュラル・キラー細胞も感染症で機能が低下します(Viruses. 2019 Mar; 11(3): 243)。
さて、檜などの木から揮発してくるアロマ物質が感染症に有効であることが報告されています(Int J Immunopathol Pharmacol. Oct-Dec 2009;22(4):951-9)。
この様なアロマ物質(Aromatic volatile substances)を「フィトンチッド(phytoncide、ファイトンサイド)」と呼んでいます。
この実験では、檜オイルの揮発気体の効果を調べています。
檜オイルの揮発気体が漂う部屋に居た人は、そうでない人より有意にナチュラル・キラー細胞の数および機能が高まりました。
さらに、過去記事で書いた様に、恐怖によって誘導され、免疫抑制を作る物質(アドレナリン)を減少させました。
実際に森林浴しても同じ結果が出ることも確かめられています(Int J Immunopathol Pharmacol. Jan-Mar 2008;21(1):117-27)。
私も思考や仕事で煮詰まった時は、必ず山に森林浴に出かけていました(^_−)−☆。
ロックダウンによる外出禁止では、多くの人が森林浴さえできなくなり、益々免疫抑制を加速させて感染症だけなく、心臓血管障害やがんなどを引き起こします(欧米など諸外国では、砂浜や公園に座っているだけでも、尋問され、違反切符が切られます。)。
外出できるうちに、しっかりと森林浴をしておきましょう。
部屋に閉じ込められた場合でも、檜などのオイルを焚いてみなさんのお部屋に漂わせておくだけでも、気分が随分違うでしょう(^_−)−☆。