Book

『チョコレートのレシチンは安全か?』

皆さんは、チョコレートの原材料表示で「レシチン」という物質を見たことがあるでしょうか?

大抵はGMO大豆から抽出したレシチンが使用されています。

レシチンは、正確には「ファスファタイダルコーリン(phosphatidylcholine)」と言います。

脂肪酸にリンが結合したリン脂質に、コリンという物質が結合しています。

この脂肪酸は、大豆、ひまわり、卵など様々な由来物質によって、プーファ、一価不飽和脂肪酸なのか、飽和脂肪酸なのかという比率が違ってきます。

それでは、レシチンは一体何の目的でチョコレートに添加されているのでしょうか?

レシチンは乳化作用を持っています。

乳化とは、油と水を均一に混ぜる作用を言います。

チョコレートには、ショ糖、カカオマス、脂肪酸がそれぞれ分離して存在しています。

これを均一に混ぜるために、レシチンが使用されているのです。

実は、レシチンがなくてもチョコレートは時間をかけて作ることができます。

しかし、時短と大量生産と口当たりの良さという売り手の論理によって、レシチンが使用されているのです。

さて、心配なのは、そのレシチンの安全性です。

私は特にレシチンに含まれるプーファとグリフォサートなどの毒性物質に注目していました。

まずはレシチンに含まれるプーファ。

レシチンには、脂肪酸の中ではプーファが最大の構成脂質として含まれています。

チョコレートに含まれるレシチンは0.3~0.4%です。

レシチンに含まれる総プーファ含有量は、35%程度。

そうすると、チョコレートに含まれるレシチン由来のプーファの割合は、

35%X0.4%=0.14%

例えば30gのチョコレートを食べるとすると、0.042g程度のレシチン由来のプーファが含まれることになります。

これは通常の食材に含まれるプーファよりも少ない量ですので、大量摂取しない限りはあまり問題ないと言えるでしょう。

次に問題になるのが、レシチンに含まれる毒性物質です。

現在では、レシチンを抽出する大豆やヒマワリもGMOです。

つまり、グリフォサート(ランドアップ)や土壌汚染物質(他の農薬や重金属)の汚染がレシチンに含まれるということです。

特にレシチンのような脂質成分に溶ける毒性物質です。

これは微量ながら避けられない問題として残ります。

ちなみに、体内でレシチン(phosphatidylcholine)は、合成されています。脂質成分の栄養素の運搬や細胞構造の安定化に使用されています。

結論として、チョコレートに含まれるレシチンでは、それほど悪影響はありませんが、グリホサートの問題は残るということになります。

もちろん、大量にレシチンを外から摂取するのは、リーキーガット(皮膚に塗るとリーキースキン)の原因になりますのでNGです(^_−)−☆。

 

関連記事

  1. 『だまされるということ自体がすでに一つの“悪”である』

  2. 『植物は「音」でも意思表示する!』

  3. 『「免疫」というネーミング(オメガ3と免疫:その2)〜オメガ3神話をや…

  4. ◆パレオ協会Q&A◆ 『鼠径ヘルニアについて』

  5. ◆パレオ協会Q&A◆ 『脂肪肝の真の理由について』

  6. 『短期間で第二次世界大戦の4倍の死亡率を誇るものは?〜再検討シリーズ』…

  7. 『新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と鉄』

  8. 『BPAフリーにご注意!』