現代社会の不妊は、今や世界的現象となっています。
特に最近では、男性側の問題も増えてきています。
男性の問題では、精子の数だけでなく、そのものの質が低下しているために受精できません。
さて、この精子の質を短期間で劇的に改善した興味深い研究が報告されています(PLoS Biol. 2019 Dec 26;17(12):e3000559)。
ヒトの臨床試験で、健康男性対象に1週間健康的な食事にトライしてもらった後、後の1週間にその食事に450g程度のショ糖を追加しました。
ショ糖を追加した1週間後に精子の動きを測定すると・・・・
なんとその運動量が飛躍的に高まったのです。
この時、精子にはある物質がショ糖の追加と同時に増えていました。
その物質とは・・・・・
「RNA( tRNA-derived small RNA (tsRNA))」と呼ばれる遺伝子の小片。
この遺伝子の欠片(かけら)は、精子と卵子のコミュニケーション物質であることが分かっています。
人間や動物の愛と同様、受精にも卵子と精子のコミュニケーションが必要なのです。
精子は、脳や赤血球と同じく糖依存です。
ブドウ糖(グルコース)あるいは果糖(フルクトース)しかエネルギー源にできません。
ショ糖(グルコース+フルクトース)は、精子にとってコミュニケーション物質を増やすにも最適の栄養素なのです(^_−)−☆。
もちろん他の臓器も基本的には同じ設計です(^_−)−☆。
糖質制限や現代食の高脂肪食(高プーファ食)では、不妊になるのは当然ですね。
ハチミツ(グルコース+フルクトース)が古来より不妊に効果があることも、今回改めて証明されたことになります(^_−)−☆。