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『リーキーガットと腸内細菌』

 

リーキーガット(leaky gut)の原因として、食品では小麦、大麦などの穀物に含まれる「グルテン」というタンパク質が有名です。

グルテンによって白血球(リンパ球)が腸内で炎症を引き起こす病態があります。

「セリアック病(celiac disease)」といい、欧米で多い病態とされています。

下痢や栄養吸収障害が起こるために、成長障害、骨粗しょう症、うつ病、不妊症などの慢性疾患、さらには腸内にリンパ腫を引き起こします。

最新の研究で、腸内の常在細菌(P. fluorescens、 Pseudomonas and Bordetella species)によってもセリアック病が引き起こされることが分かりました(Nat Struct Mol Biol. 2019 Dec 23)。

これは腸内細菌の成分とグルテンの構造が似ていることから、腸内細菌に対しても炎症が引き起こされることが同定されたのです。

拙著『新・免疫革命』でもお伝えした、「分子相同性(molecular mimicry)」という現象です。

腸内バクテリアの増殖とグルテンは、腸炎を引き起こすカクテルとなるということです。

特に消化の悪い穀物(全粉粒など)は、このカクテルとなりますから、腸の調子の悪い方は要注意ですね。

やはり、腸内バクテリアの増殖は今回の研究でもマイナス面が大きいことが明確になりました(^_−)−☆。

 

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