みなさんは、いつも集中力を発揮しなければならない時には、自然とできているでしょうか?
ここ一番というときに、集中力が発揮できるかどうかが物事の成就に関わってきます。
これは学生でも社会人でも同じですね。
さて、世の中には「気をそらすもの(distraction)」がたくさんあります。
このような“誘惑”に打ち勝って、物事を成就させるには、やはり糖のエネルギー代謝が必要であることを間接的に証明した臨床実験が報告されています(NeuroImage, 2019; 202: 116098)。
実験では、腸チフス菌ワクチン(salmonella typhoid vaccine)を打った人と水だけをプラセボ(placebo)として打った人の集中力(visual attention)を調べています。
なぜ腸チフス菌ワクチンを使用したかというと・・・・・
ワクチンは全身に炎症を引き起こすため、炎症が集中力に及ぼす影響を調べる目的で使用されたのです。
その結果は・・・・・
ワクチンを打ったグループでは、覚醒して集中する機能が低下していました。
英語では集中力がないことを「mental sluggishness」あるいは 「brain fog」と言います。
炎症は集中力を欠かせるということですね。
基礎医学では、「炎症」は糖のエネルギー代謝低下の部分症状ということをお伝えしています。
つまり、ワクチン接種でも糖のエネルギー代謝が高くてい炎症が起きなければ、集中力が削がれる事はないという事です(現代人ではこのような人はほとんどいません)。
若い時の方が集中力は持続したのも、この糖のエネルギー代謝の高さによるものです。
という事は・・・・・
老化現象のないハダカデバネズミは、非常に高い集中力を持っているはずですね(^_−)−☆。