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『「むずむず脚症候群」の正体!』

 

みなさんは、「むずむず脚症候群(restless legs syndrome (RLS))」という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか?

文字通り、脚がむずむずして、落ち着かない状態を指しています。

夕方から夜になると、このむずむず感が強くなって、脚を一晩中動かさずにはいられません。

もちろん、脚の感覚も敏感になっています。

この状態は、稀だと現代医学では考えれていましたが、先進国ではなんと10%の成人が経験しているといいます(Sleep Med. 2004 May; 5(3):237-46)。

さて、最新の研究で「むずむず脚症候群(RLS)」と診断された人は、そうでない人よりも自殺リスクが3倍も高くなることが報告されました(JAMA Netw Open 2019; 2: e199966)。

うつ病などの既往歴を除外しても、「むずむず脚症候群(RLS)」は、独立した自殺リスク因子だったようです。

私は、この「むずむず脚症候群(RLS)」は、痒みや痛みの特徴とそっくりな面があって、以前から注目していました。

●夜に激しくなり、不眠になる。

●うつ病を併発しやすい。

●動くと少しマシになる・・・・・・etc

などの共通した特徴があるのです。

なぜでしょうか?

それは、これら一見関係なさそうな事象に同じ原因があるからです。

そのヒントは、セロトニンを増やす「抗うつ剤(SSRI)」にあります(^_-)-☆。

抗うつ剤(SSRI)の投与で、「むずむず脚症候群(RLS)」発症のリスクが~5倍も高まるのです(J Psychiatr Res. 2008 Nov; 43(1):70-5)(Biol Psychiatry. 2005 Sep 15; 58(6):510-4)。

さらに・・・・・・

セロトニンと拮抗するドーパミンを増やす物質が、「むずむず脚症候群(RLS)」に効果を示します(Mov Disord. 2004 Feb; 19(2):192-6)(Sleep Med. 2009 Jan; 10(1):123-8)。

このことから、「むずむず脚症候群(RLS)」の主要因は、セロトニンの過剰ということが分かりますね(^_-)-☆。

自殺のリスクが増えるのは当然です(他殺も増える危険がある・・・・)。

「むずむず脚症候群(RLS)」の特徴から、痒み、痛みも同じく、セロトニンが深く関与していることが伺えます(^_-)-☆。

 

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