みなさんは、「人間は社会的動物である」という言葉をどこかで習ったことがあるでしょう。
この文章は、人間は他の種(species)と違って、社会的能力があることを暗示しています。
しかし、これは本当でしょうか?
ミツバチやクモなどの昆虫も、私たちのように学習能力が高いということをお伝えしてきました。
今回は、そのミツバチよりも社会的スキルが高いことが分かったアシナガバチの研究が報告されています(Biol Lett. 2019 May 31;15(5):20190015)。
アシナガバチには過去にもよく刺されましたが、チクッとするものの、あまり腫れることもありませんでした。
私はスズメバチにも刺された経験から、アシナガバチやムカデの刺傷は可愛いものと感じることができます(^_-)-☆。
次にスズメバチに刺されたら即死するかも・・・・・(;^_^A
さて・・・・・・
例えば、あなたがAさんと親密な友人関係にあったとします。あなたはある時、この友人のAさんがBさん(あなたの直接的な知人ではない)に敬語を使って丁重に対応しているのを見ます。そうすると、あなたはBさんに会ったときに丁重な態度をとります。
また、あなたがAさんに喧嘩で負けたとします。そのAさんがBさんに喧嘩で負ければ、あなたはBさんと争うとはしないはずです。
これを専門用語で「推移的推論」(Transitive inference)と呼んでいます。
人間は社会的活動をするときは、この「推論」を無意識に使っています。
この推論は、個体認識(区別)がしっかりとできていることを示しています(Aさん、Bさん、Cさんは違うヒト)。
実は私たち人間だけでなく、鳥類や魚類もこの推論ができることが分かっています。
今回は、この推論をアシナガバチもできているということが分かったのです。
具体的には、アシナガバチは顔で個体を認識できます。見知らぬ顔のアシナガバチには攻撃的な態度をとります。
さらに以前の記憶に基づいて行動をとるということもできることが分かりました。以前、自分が相手に取った行動を覚えていて、その関係を元に行動を決定しているのです。
つまり、アシナガバチは私たちと同じように長期の記憶も持っているということですね。
アシナガバチはミツバチよりもこのような社会的スキルが高いことが明らかにされています。
社会的能力も脳や神経のサイズに依存するのではないことが、今回の研究で明らかになりました。
むしろ、社会的能力はソーシャルコンテキスト、つまり周囲の環境(場)によって形成され、その環境適応能力は糖のエネルギ―代謝に依存するということです(*^。^*)。
エネルギーがないと環境の変化に対応できないからです。
本質的に生命体は、エネルギーが十分あると社会性を持つことができるということです。
それでは、社会性のない性格(antisocail)やタイプといわれるものは・・・・・??
たいていは、エネルギー不足やストレスホルモンの上昇によって、狭い自己保存しかできない状態なのです(^_-)-☆。
糖のエネルギー代謝を回すと、どのような性格タイプでも社会性を保つことは可能になるのです(^^♪。