カンジダは私たちの体に常在するカビです。
糖のエネルギー代謝が低下する(=体調が悪くなる)と、途端に病原性を発揮し始めます。
これを「日和見感染(ひよりみかんせん)」といいます。
さて、カンジダなどのカビには私たちの白血球(特に好中球)が掃除役として働きます。
そうすると、カンジダが体内ではびこるというのは、この好中球の働きが弱るということを意味します。
今回、カンジダが増殖するメカニズムをとらえた研究論文が報告されました(mBio, 2018; 9 (6))。
掃除役の白血球(好中球)は、カンジダの細胞壁をゴミと認識して処理(飲み込む)します。
ところが・・・・・
低酸素状態では白血球も含めた私たち全身の細胞は、糖のエネルギー代謝がうまく回りません。
その結果、私たちの細胞内で起こることは、以前お伝えした発酵です。
発酵の結果、大量の乳酸が細胞内外に蓄積していきます。
なんと、カンジダはこの乳酸の作用で自分の細胞壁を変化させるのです。
細胞壁が変化すると、もはや白血球が「これは処理すべきゴミ」と認識できなくなります。
それによって、カンジダが白血球のゴミ掃除から逃れることができるのです。
乳酸については、パレオ協会ニュースレターにも詳述しましたが、シックネス・サブスタンス(病気の場を作る物質)です。
今回、新たにカンジダを増殖させる作用があるという悪影響が新しく付け加えられました(^^♪。
腸内でも乳酸が増えること(プロバイオ、プレバイオの長期摂取)が、カンジダを招く大きな原因になっているということですね。
カンジダはさらに他の嫌気性バクテリアを増殖を促す作用がありますので、まさに悪循環です。
低酸素(=低血糖、二酸化炭素産生低下)・乳酸・プーファ(多価不飽和脂肪酸)というセットコンビはいつも病気の場の中心にあります(^_-)-☆。