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『消化の悪い食べ物は腸に良いのか?』

関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)などいくつかの自己免疫疾患では、腸内細菌が直接の原因であるという報告があります。

『続・新免疫革命(現代食が慢性病を作る)』に詳述しております。

今回、ある乳酸菌(Lactobacillus reuteri)によって引き起こされるとされている全身性エリテマトーデス(SLE)に、この乳酸菌を減らすような方法で改善が見られたことがマウスの実験で報告されています(Cell Host Microbe. 2018 Dec 7)。

今回用いられたのは、「難消化性デンプン」( resistant starch )といわれるもの。

「難消化性デンプン」は、私たちの腸では消化されないため、バクテリア(腸内細菌)のエサになります。

腸内細菌が「難消化性デンプン」を食べて、短鎖脂肪酸という飽和脂肪酸を産出します。

この、短鎖脂肪酸は、マクロファージなどの白血球を刺激します。

その刺激によって、病気の原因になる乳酸菌が排除されます。

しかし・・・・・

拙著にも書きましたが、短鎖脂肪酸の産出量が多すぎると、今度は過剰な炎症が引き起こされるようになります。

「難消化性デンプン」をなどの消化の悪い食物繊維をお勧めしないのは、腸内細菌のエサになって短鎖脂肪酸を過剰に産出するようになるからです。

そうすると、病気を引き起こすとされる乳酸菌を掃除するだけでなく、腸粘膜までダメージを与えて、いわゆるリーキーガットを引き起こします。

リーキーガットの状態ではさらに自己免疫疾患は悪化します。

「難消化性デンプン」は、治療目的に使用するのは大変危険なのです。

今年もみなさまに大変お世話になりました。

たくさんの方が気づきを得て、人生の転機を迎えた年になったと思います。

どうぞ良いお年をお迎えください(^○^)。

Thank you for your help and support this year. 

 

Have a great new year!

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