オメガ3に関しては、メインストリームの医学の中でも評価が分かれています。
ガン、炎症性疾患、精神疾患といった慢性病に対する効果は、相反する研究結果が多数報告されています。しかし、いわゆるエビデンスレベルの高い研究では、オメガ3サプリメントの効果は否定されています(JAMA. 2012 Sep 12;308(10):1024-33)。
今回、心血管疾患の既往歴がある人を主とした高リスクの人に対して魚油サプリメントの効果を調べたメタ解析研究結果が報告されました(JAMA Cardiol. 2018 Jan 31. doi: 10.1001/jamacardio.2017.5205)。
魚油サプリメント使用群とプラセボ使用群にランダムに割り付け、致死性および非致死性の心血管疾患の発症リスクを比較検討した10件のランダム化比較試験(RCT)をメタ解析したものです。
男女合わせて7万7,917人が対象となりました。
平均年齢64.0歳で、平均追跡期間は4.4年です。
その結果、魚油サプリメント使用群とプラセボ使用群に有意な差はなかったというものでした。
これらのオメガ3の研究はすべて疫学的調査なので、因果関係をダイレクトに示すものではありませんが、基礎研究と組み合わせると答えは出てきます。
問題はこれより先にあります。オメガ3のサプリメントの定期的な摂取、つまりオメガ3の過剰摂取は慢性病に効果がないのではなく、慢性病を引き起こしたり、慢性病を悪化させたりするということです。
基礎的な研究結果を無視してなぜオメガ3が推奨されるのか?
それは米国の循環器学会(AHA)が心臓血管疾患の予防にオメガ3を推奨しているからです。
医療属国の日本はそれに従っているだけです(もちろん医者の不勉強が拍車をかけている)。
その米国の循環器学会でさえも、「オメガ3のメリットは小さい」とトーンダウンしてきています。
3月3日(土)に「オメガ3の真実」について最新の基礎研究結果もご紹介しながら詳しくお伝えいたします。
これでもうオメガ3に関して迷うことはなくなるでしょう(#^.^#)。