『新型コロナ経口薬「モルヌピラビル(molnupiravir)」の臨床試験(その2)〜リアルサイエンスシリーズ』

 

さて、2020年8月5日以降に臨床試験に参加した人たちの結果はどうだったのでしょうか?

 

 

モルヌピラビル(molnupiravir)投与したグループでは、プラセボと比較して、新型コロナ感染による入院あるいは死亡の相対リスクは30%高くなりました。

 

 

つまり、モルヌピラビルを服用した方が、結果が悪かったということです。

 

死亡者については、モルヌピラビル投与とプラセボ投与のグループのいずれも1名ずつです。

 

 

前半の試験のように、プラセボだけに1.14%の死亡率が出たという極端な結果が出ていません。

 

 

ちなみに、この前半と後半の2回に分割した臨床試験のいずれも、感染から3日以内に投与した場合は、それ以降に投与した場合よりも、新型コロナ感染による入院あるいは死亡の相対リスクは高くなっています。

 

 

以上のように、メルクが中間解析という形でプレスリリースした背景には、このように都合の悪い後半のデータを削除して、前半の都合の良いデータだけをまとめて印象付けたかったからに他なりません。

 

遺伝子ワクチンの臨床試験も含めて、過去にも製薬会社は都合の悪いデータが出た場合は、今回のように臨床試験を区切って報告しています(OrthoEvidence. Overestimating the Treatment Effects of Molnupiravir Against COVID-19: A Deep Look from the Perspective of Stopping-Trial-Early-For-Benefits. https://myorthoevidence.com/Blog/Show/153 (2021))。

 

 

メルクも何の悪びれもなく常套手段を使ったまでだということでしょう(サコパスの特徴です(^_−)−☆)。

 

29日間のフォローアップしか報告していませんが、それ以降は新たにモルヌピラビル投与グループに1名およびプラセボ投与グループに3名の死亡者が追加で出ています。

 

 

長期フォローアップでは、モルヌピラビル投与グループにさらなる死亡者がプラセボよりも有意に増加するでしょう。

 

 

その理由は次回に詳述します(^_−)−☆。

 

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