まだまだ自宅周辺での断水が続いています。
食料・水の配給も十分ではないため、山水を汲みに行くひとが増えています。
おりしも昨夜、熊本地方は大雨でした。
土砂崩れも起こっているところもあります。
これが冬でなくて本当に良かったと思います。
こういうときこそ、自衛隊に活躍してほしいですね。
さて、いよいよ東京で「リーキーガット総集編」および「ガンの最新理論」セミナーを明日に控えました。
ガン細胞の最新理論では、抗酸化物質や還元剤がいかに危険であるかという一般常識とは真逆のパラダイムを提示していきます。
それを傍証する最新の研究が報告されていました(Science Translational Medicine, 2016; 8 (334): 334ra51)。
それは、ある抗酸化作用を備えている糖尿病薬は、ガンの転移を促進させるという内容。
その糖尿病治療薬とは「DPP-4阻害剤」とよばれるものです。
インスリン(細胞内への糖の取り込みを促進)分泌を促して血糖値を下げる薬剤です。(インスリン分泌に関係しているインクレチンは「DPP-4(ジペプチジルペプチターゼ-4:Di Peptidyl Peptidase-Ⅳ)」という酵素によって分解されます。つまり、DPP-4の機能を止めてしまえば、インクレチンが分解されにくくなります。)
DPP-4を阻害することによってインクレチン濃度が上昇し、インスリン分泌が促進されます。
この抗酸化力を兼ね備える糖尿病薬をマウスのガン細胞移植やヒトの肝がん細胞に投与した結果・・・
・ガン細胞の転移が促進したといいます。
これは抗酸化物質が転移を促すシグナル(NRF2)のスイッチとなったという解析結果によるものとされています
。糖尿病そのものは実はガンと同じエネルギ―代謝になっています。
そのため糖尿病のガン発症率は高いことはすでに知られています。
さらに今回のような糖尿病薬そのものも、肝がん、膵がん、大腸ガンのリスクを高めることもすでに報告されています。
つまり、糖尿病はその病態そのものがガンを引き起こすということ。
そして糖尿病治療薬にガンの転移を促す抗酸化物質を含むものがあるということ。
このダブルで糖尿病はガンに罹りやすくなるということですね。
すでにβカロテンなどの抗酸化物質とよばれるものが、臨床試験では逆にガンのリスクを高めることはよく知られています。
なぜ抗酸化物質はガンを発症・進行させるのか。私たちの直感とは反していますよね(^<^)。
まずはガン細胞がどのような状態の細胞なのかを知ることからお伝えしていきたいと思います(#^.^#)。