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『感染症にも致命的な抗酸化(還元)物質』

先日、今回のコロナ騒動で開催中止となった「ハチミツの真実〜続編」の収録が終わりました。

この続編では、抗酸化作用・還元作用の危険性についても詳しくお伝えしました。

抗酸化作用が危険????

これも長い間、現代医学やポップカルチャーで散々逆のこと(抗酸化物質が病を治す)を教えられてきたフェイクサイエンスのうちの一つです。

特にみなさんがよくご存知のポリフェノールや野菜の成分は、体内で抗酸化物質を産生するある遺伝子(転写因子Nrf2)を活性化します。

赤ワインに含まれるレスベラトロールやブロッコリーに含まれるサルフォラフェイン(sulforaphane)などは、強く転写因子Nrf2を活性化します。

これは細胞にとっては、破壊的な結果をもたらすのですが。。。。。。

その破滅的な結果の一つが、ストレス酵素と私が呼んでいるヘモオキシゲネース(heme oxygenase-1 (HO-1))の誘導です(この酵素のことは基礎医学や『鉄総集編』で詳述しました)。

ヘモオキシゲネース(HO-1)は、熱ショックタンパク質の一つです。

それでは、ヘモオキシゲネース(HO-1)は、ストレス時に一体何を行うのでしょうか?

この酵素は、赤血球に含まれるヘモグロビンを分解して、フリーの鉄、一酸化炭素(CO)およびビルビンの前駆体(biliverdin)を産生します。

鉄がフリーになるということは・・・・

そうです。

感染症が引き起こされるのです

実際に、ブロッコリーに含まれるサルフォラフェインで転写因子Nrf2を誘導すると、ヘモオキシゲネース(HO-1)が活性化することで、細胞内感染したバクテリアが増殖しました(J Immunol August 1, 2016, 197 (3) 834-846)。

つまり、抗酸化物質・還元物質は、最終的にフリーの鉄(そして一酸化炭素も)を増やすことで、バクテリアを増殖させるのです。

鉄をゲットしたバクテリアは、エンドトキシン(内毒素)を放出することで、いわゆるサイトカイン・ストームを引き起こします。

今回の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)でも、サプリメントなどでの抗酸化物質や還元物質の摂取は病態を重症化させます。

ビタミンCも大量かつ静脈注射でしか感染症に効果がないのは、抗酸化作用でなく、酸化作用になるからなのです(ビタミンCの産生の99%は中国であり、重金属で汚染されているので注意が必要)。

通常の経口サプリメントでのビタミンCは、転写因子Nrf2を誘導し(Oncol Lett. 2017 Mar; 13(3): 1965–1973)、逆に感染症を悪化させるのです。

過去記事でもお伝えしましたが、還元物質(抗酸化物質)によって感染症だけでなく、がんの増大・転移も招きます(Antioxidants 2017, 6(2), 29)。

私たちは、糖から十分な抗酸化物質を体内産生しています。

それ以上の抗酸化物質・還元物質が外から入れることこそが、感染症だけでなく癌などの全ての慢性病の原因を作っているのです。

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