ハチミツが、単なる嗜好品ではなく、様々な病態の治療物質として古来より使用されてきたことをお伝えしてきました。
しかし、現代のマーケットに出回っているハチミツは、残念ながら食品の中で3番目に混ぜ物が多い食品になっています。
拙著『自然治癒はハチミツから』にも述べたように、コーンシロップ、小麦やイモのでんぷんから作った糖を混ぜ込んでいます。
特に中国産は世界でも有名な偽ハチミツ産生天国です。
私たちが買ってきたハチミツは果たし本物なのでしょうか?
京都産業大学が、人工的に作られた偽ハチミツを見破る方法を開発したという記事がすでに掲載されていました(朝日新聞デジタル2019年5月16日)。
本物のハチミツには、ミツバチのDNAが含まれていることを利用して、そのDNAを検出できるかどうかで、偽ハチミツを見分けると言います。
しかし、それでは本物のハチミツが少しでも混じっていれば、混ぜ物しても、偽ハチミツにミツバチのDNAが検出されることがあり得ます。
実際は、混ぜ物をする相手も研究が進んでいるので、簡単に見破る方法はありません。
拙著でも書きましたが、炭素同位体分析、近赤外線分光分析、イオン移動度分光分析、示差走査熱量測定など様々な方法を組み合わせることで初めて偽ハチミツ(シロップハチミツ)を同定することができます。
実際的な問題として、こんなコストと時間を費やす様な検査に一々出す訳にはいきません。
したがって、やはり一番簡易で信頼の置ける偽ハチミツ判定法は、私たちの味覚や後味です(^_−)−☆。
味覚をうまく騙せたとしても、混ぜ物をしているハチミツは、必ず口や喉に味がしつこく残ります。
これはピュアなハチミツをたくさん経験しないと、身につかない判定法ですが、一番信頼が置ける方法なのです。
ある酪農のプロから教えて頂いた貴重な話があります。
牛乳を飲んだだけで、その乳牛がどの様な草や飼料を食べているのかが判断つくのだそうです。
現代社会はハチミツに限らず、偽食品がマーケットを支配しています。
これらの加工食品は、必ず長期的に糖のエネルギー代謝をブロックして、癌などの慢性疾患を引き起こします。
したがって、小さい時からピュアの食べ物をしっかり味わっておくことが本当の“食育”なのです。
もちろん成人になってからでも遅くはありません。
ご自分はもとより、ご家族を守るためにも、自分の感覚を普段から鍛えておきましょう(^_−)−☆。