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『静かな脅威:あなたの蛇口から忍び寄る鉛の恐怖』

 

 

毎日何気なく使う水道水。その透明な水の中に、私たちの健康を脅かす静かな危険が潜んでいるかもしれません。全国約200万世帯に残る鉛製給水管の問題は、私たちの想像以上に深刻な現実を突きつけています。

 

 

衝撃の診断:「まさか水道水で」

 

山口県在住の30代男性の体験は、私たちの「安全な水道水」という常識を根底から覆しました。2017年末、突然の体調不良に見舞われた彼の血液検査で判明したのは、平均値の100倍という驚くべき鉛濃度でした。

「日本の水道水は安全だと信じていました」。車いすに座ったまま語る彼の言葉は、私たちの盲点を鋭く突きます。毎日数杯の水道水を飲んでいただけで、彼の生活は一変してしまったのです(『鉛製給水管、知らぬ間に血中の鉛濃度が平均の100倍に…中毒に苦しむ男性「まさかと思った」』読売新聞オンライン、2/14(金) )。

 

 

 

静かに進行する健康被害

 

鉛中毒がもたらす影響は、想像以上に広範で深刻です:

 

急性症状

・激しい筋肉痛と全身疲労

・持続する吐き気と腹痛

・40度に及ぶ高熱

 

 

慢性的な健康被害

 

・脳組織への蓄積による認知機能障害

・赤血球合成阻害による重度の貧血

・骨や歯の形成異常

・持続的な高血圧

・過剰な活性酸素による細胞損傷

 

参考文献

・Toxicity of lead: A review with recent updates. Interdiscip Toxicol. 2012 Jun;5(2):47–58.

 

・Clinical and molecular aspects of lead toxicity: An update. Crit Rev Clin Lab Sci. 2017 Nov-Dec;54(7-8):506-528.

 

・Lead: A concise review of its toxicity, mechanism and health effect. GSC Biological and Pharmaceutical Sciences, 2021, 15(01), 055–062

 

 

見過ごされる危険:なぜ問題は解決しないのか

国は20年前から「早期ゼロ」を掲げていますが、撤去は遅々として進んでいません。その背景には:

 

高額な交換費用、情報提供の不足、自治体による把握の困難さが存在します。

 

 

 

今すぐできる身を守る対策

 

みなさんの日頃使用されている水道の水質確認はした方がよいでしょう。そのほかにも、自治体への給水管材質の確認もしてみましょう。

 

 

浄水対策としては、鉛除去機能付き高性能浄水器の設置、定期的なフィルター交換の徹底が必須になってきます。

 

 

本当は水道水を使用せず、山の湧水を利用することがベストです。

 

 

 

ここ数年で日本全国の水道や地下水から永遠の環境汚染物質ピーファス(PFAS)の検出および、人体のピーファス(PFAS)汚染が報道されるようになっています。

 

 

水道水には、これ以外にも発癌性のある塩素化合物やさまざまな不純物質(医薬品など)が含まれていることが懸念されています。

 

 

 

私たちの生活に不可欠な水道水。その安全を信じて疑わなかった日常に、実は見えない危険が潜んでいるかもしれません。

 

 

学童のお子さんがおられるご家庭では、学校で飲む水道水も留意した方がよいでしょう。

 

 

 

ご自身と大切な家族の健康を守るため、今一度、身の回りの水の安全性を見直してみましょう。具体的なアクションとして、まずは自治体に問い合わせ、自宅の給水管の状況を確認することから始めましょう。知ることが、安全を守る第一歩となります。

 

 

 

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